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2018.07.30

ペアトレが知りたい!!

第3回 《子どもの行動に注目してみよう!》
 
こんにちは。作業療法士の酒井です。
今回のテーマのキーワードは、『行動の観察と記録』です。
 
行動をわざわざ観察して記録するという、とても面倒なことは、なぜ必要なのか、そう思う方もいると思います。
 
子どもの行動は、毎日見ていると嫌な面ばかり目について同じようにイライラして小言になっていませんか?
 
子どものある行動に注目して観察すると、客観的に見えることもあると思います。
客観的に見えたことを正確に、具体的に、量と程度が特定可能な表現にできるか、そこが行動観察のポイントと思います。
 
そのポイントを押さえることは、他の人に子どもの行動を伝えることに繋がってきます。
 
また、客観的にかつ具体的に行動を言い表せることは、好ましい行動に注目してほめることの大切さの気づきとなり、それが子どもにはプラス(意欲的になる・いい子になる・社会性を身に付ける・我慢強くなる)として反映されてくると思います。
 
 
望ましい表現とは
 
5W1H【いつ、どこで、だれが、なにを、どうして、どのように】
時間の長さ、回数、割合(比率)、程度
どんな状況で/行動が起こる前、起こった後
 
と考えられます。
 
 
次は、観察したことを目標行動としてより具体的に観察し、記録するポイントを考えていきたいと思います。
 
 
(1)身に付けさせたい行動とは?
・回数を増やしたい行動  
・拡張したい行動  
・開発が望まれる行動
 
~ポイント~
行動を細かいステップに分ける
(子どもはどの段階までできるのか、どこから先ができないのかを観察する。
どの程度の援助や課題の工夫があればできるのかを観察する。) 
どのくらいの時間でできるのか、観察・記録する。
どのくらいの割合でできるのか、観察・記録する。
 
 
(2)困った行動とは?
・回数を減らしたい行動
・完全に無くしたい行動
・適切な場面に限りたい行動
 
~ポイント~
どんなとき起こるのか、を観察・記録する。
行動の頻度、持続時間、程度、を観察・記録する。
行動の後、どんなことが起こっているのか、を観察・記録する。
 
 
子どもの行動を観察し、こういった分け方をすると
 
子どもの進歩が客観的にわかり、他の人に知らせることができる
(子どものできることを知り、できない一歩先を目指すことができる)
 
子どもの進歩が順調で確実か、そうでないかがわかる
(少しの進歩も見逃さずに、記録として残すことができる)
 
今とっている方法が良いのか、良くないのかがわかる
 
というメリットにつながってきます。
 
 
客観的に子どもの行動が観察できるという事は、今まで見えていなかった子どもの
良いところ、悪いところが具体的に観え、困った行動を他の人に伝えることができます。
 
そうすることで、対応策を相談することもでき、子どもの達成感にもつながってくると思います。
 
細かく行動が観えると、ほめるところも増え、親子の信頼関係(深い愛情)も強まっていくのではないか、親も子もストレスが減っていくのではないか、と思います
 
ちょっと分かりにくいと思われた方は、いつでもご相談ください。
 
 
 
次回は、望ましい行動をふやすための肯定的注目について、例を挙げながら考えていきたいと思います。
 
 
 
 
リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
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