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2019.10.18

発熱の状態と冷やすタイミング

皆さんこんにちは、ユーティー訪問看護ステーション所属 理学療法士の関本です。
 
10月も中頃になり、ほとんどの小学校や中学校では運動会(中学校では体育祭ですね。)も終わり、運動会の疲れや最近の朝夕の寒暖差に体調を崩されておられませんか?
私にも3人の子どもがいますが、日中は元気にしていた子どもが夕方~夜間に急に発熱することもよくありますよね。「なんで、病院の受付けが終わった時間から熱が出るのよー。」という経験をしたことが良くありました。そんな急な発熱の時にはまず熱を下げてあげたいと思い、“冷やす”ことを考えると思います。しかし、なぜ冷やすのでしょう?冷やすと熱が下がるのでしょうか?
 
今回は発熱の状態と冷やすタイミングについて調べてみたいと思います。
・まず、発熱って何でしょう?
発熱は免疫反応による脳にある体温調節中枢のセットポイント(脳が認識している体のベストな状態)の変化によって体温が上昇するものです。このセットポイントの上昇は細菌感染や手術創、腫瘍などの異物に対する防御反応が原因と言われています。難しい言葉ばかりで分かりにくいですが要は“ウィルスや細菌は熱に弱い”ので体は病気と戦うために発熱するようです。
 
・次に発熱の状態は3段階にわかれ、その時々によって状態や適切な対処方が異なるのでそれぞれ紹介します。
1、熱がぐんぐん上がるとき
熱が上がり始める時は体がぶるぶる震えることで熱を作り出そうとする【悪寒(おかん)】と、体内の熱を逃がさないように【さぶいぼ(鳥肌)】が立って皮膚の血管を収縮する反応が体に起こります。(悪寒は発熱だけでなく、インフルエンザや食中毒などでも見られる状態なのでお子さんを気にかけてあげてください)上手に意志を伝えることが出来ない赤ちゃんや小さなお子さんでは“手足がひんやり冷たくなっていないか”というのが目安になります。
このときはお子さんに上着を着せ温かい毛布を掛けるなど体を“温める”ことに徹しましょう。お子さんの体から熱が逃げていくことを防ぎましょう。
 
2、熱が上がりきったとき
急にぐったりしたりフウフウと言い出して顔が赤くなったり、手足が熱くなったりしてきたときは布団や服は少し薄めにして体を“冷やす”ことに切り替えます。ただこの時は体がウィルスや細菌と戦うために発熱しているので熱を下げるというよりは「これ以上熱が上がらないように抑える」と捉えた方がいいでしょう。
冷やす場所は【脇の下、そけいぶ(太ももの付け根の内側)、首(耳の下)】太い血管の付近をひやすようにしましょう。市販の物をおでこに張るのはあまり意味がないようです。嫌がるわが子を押さえつけてまで貼ることはあまり意味がないようです。(気持ちいいと感じるなら貼ってあげてくださいね。)冷やすことを嫌がるお子さんも多いと思いますが、保冷剤をガーゼで包んでスパッツの中に入れ、足の付け根に忍ばせると子どもが忘れやすいと看護師さんから聞いたことがあります。また、この状態のときも水分摂取にも気を配るようにしましょう。
 
3、熱が下がるとき
この状態では体を冷やすために汗をたくさんかきはじめます。また、ぐったりしていた症状が落ち着いて活気もみられるお子さんもおられるでしょう。なるべく薄着にして熱が逃げるようにして汗でぬれた服を着替えたり、体を清拭したりしましょう。解熱してきたら積極的に冷やす行為は必要ないですがお子さんが望むなら“気持ちいい”程度で冷やしてあげてもいいようです。また、汗がたくさんでるので脱水にならないように水分補給を行いましょう。
 
ポイントは冷やすタイミングと冷やす場所のようですね。また“快(気持ちいい)”と“不快”も大事なようです。とはいえ自分の意志をうまく伝えることが出来ないお子様は上記のような全身状態を理解して対処していただくヒントになればと思います。
しかし、子どもの様子がどうもおかしい、でも救急車を呼ぶかどうか迷ったときは下記へ電話相談をおすすめします。また奈良県の休日夜間に対応している診療所の電話番号も合わせて記載させていただきます。
長々とお付き合いありがとうございました。やはり、子どもは元気でいてくれることが一番ですね。
 
 
奈良県救急安心センター 相談ダイヤル
♯7119 【24時間受け付け】
 
こども救急電話相談
♯8000  【平日:午後6時~翌日午前8時 土曜日:午後1時~翌日午前8時】
【日曜、祝日、年末年始(12月29日~1月3日):午後8時~翌日午前8時 ※24時間】
 
 
【また、休日や夜間の急病に備えて応急診療も行っています。】
奈良市立休日夜間応急診療所
0742-34-1228 奈良市柏木町519-28
生駒メディカルセンター休日夜間応急診療所
0743-75-0111 生駒市東町1番3号
天理市立休日夜間応急診療所
0743-63-3257 天理市富堂300-11
大和郡山市立休日夜間応急診療所
0743-59-2299 大和郡山市本庄317-2 保健センター併設
三室休日夜間応急診療所
0745-74-4100 生駒郡斑鳩町稲葉車瀬2-5-18
橿原市休日夜間応急診療所
0744-22-9683 橿原市畝傍9-1 保健福祉センター内
桜井市休日夜間応急診療所
0744-45-3720 桜井市栗殿1000-1 桜井市保健センター1階
磯城休日応急診療所
0744-33-8000 磯城郡田原本町宮古404-7 田原本保険センター併設
葛城地区休日応急診療所
0745-22-7003 大和高田市西町1-45 大和高田市保健センター併設
御所市休日夜間応急診療所
0745-65-1416 御所市774-1 いきいきライフセンター内
五條市応急診療所
0747-24-0099 五條市本町3-1-13
 
 

 
 
 
ユーティー訪問看護ステーション
理学療法士 関本
〒634-0062 奈良県橿原市御坊町152
TEL:0744-20-3353  FAX:0744-20-3354