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■ペアレントトレーニング(ルミの部屋)

脳をトレーニングしよう! ~ペアトレを活かして~ 第3回 発達が遅い子の脳って? ~偏桃体について~

こんにちは。

今回は、脳の発達に影響を与えているもう1つの場所、
“偏桃体(へんとうたい)”
についてまとめてみます。

偏桃体=感情の需要と創造担当

・喜び、楽しさ、ワクワク感などのポジティブ感情
・悲しみ、怒り、嫌悪感などのネガティブ感情
・愛着や驚き

ということは??

偏桃体に問題がある場合、感情の表出が強すぎたり弱すぎたり、
または怒りの抑制などが難しいなどの情動の問題が起こりやすくなります。

その結果、刺激の強いものや予想がつかない場面や人を避ける、
共感性が乏しくなるなど、社会性の発達にも問題が起きやすくなります。

また、偏桃体は 『刺激の番人』 のような存在で
偏桃体に伝わる、情動に関わる感情をジャッジしています。

このジャッジは海馬とも密接な連結があるため
☆情動の変化を伴う体験は記憶に残りやすく
逆に
☆過去の記憶を思い出すとその記憶に付随する情動も呼び起こされます

不快な場面で身体症状を引き起こします
(ドキドキ、鳥肌、呼吸が速くなるなど)

パニックにつながる可能性もあります

 

お子さんの様々な場面での行動を
ここで思い出している方もいるのではないでしょうか??

そうです!!
お子さんがパニックを引き起こしている時は
もしかしたら
偏桃体での刺激で恐怖を感じているのかもしれません!!

ペアトレで紹介した クールダウン を用いて
子どもが落ち着くことを優先してみましょう。

ここでうまく対応できれば
プラスの体験として記憶に残っていきます。

また、偏桃体の発達により
“自己理解”

“他者理解”
のバランスが変わってきます。

1-他人の感情を理解するよりも、自分の感情が優先される発達タイプ
→他人の内面を推測する働きが弱く、自分の感情を強く意識するので、
共感性が乏しく、自分本位の思考や行動になりやすく、
社会的なトラブルを招きやすい傾向があります。
このタイプには 『困った行動を減らすには』 で紹介した
『適応行動』を身に付けさせることが良いと思われます。。

2-自分の感情の理解よりも、他人の感情への理解が促進される発達タイプ
→他人の目が気になって仕方がないため、
自分の感情を表に出すことが少なくなります。
社会的トラブルは少ないですが、
外界や他社に過敏であるためストレスがたまりやすい傾向があります。
このタイプには 『協力を引き出す方法』 で紹介した
方法を用いて 『自己決定』 を促していくことで
“自己を知る”ように導いてあげることがよいと思われます。

 

偏桃体の働きは無意識でも行われるため、本人に悪気がなくても、
自分で気づかないうちに周囲にも影響を与えて、
社会的なトラブルに発展することがあります。

子どもが周りと上手く関わっていけるよう
子どもの感情をくみ取り、プラスに導いていけるよう
上手くペアトレも活用してくださいね。

 

参考・引用文献:発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング
加藤俊徳著

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
TEL:0745-58-2099  FAX:0745-49-0482

脳をトレーニングしよう! ~ペアトレを活かして~第2回 発達が遅い子の脳って? ~海馬について~

こんにちは。

今回のタイトルにちょっと引いてしまった方、すみません…

 

最近は脳画像から、どこに発達障害の原因があるか確認できるようになってきました。

発達障害の子どもは『脳の成長発達がうまく進まないこと』
が原因と考えられています。

原因不明の発達障害の95%は
脳の “海馬(かいば)” または ”偏桃体(へんとうたい)“
の発達が遅れていると言われています。

 

☆海馬=記憶系の中心的な場所
☆偏桃体=海馬の働きと連動しやすく、好き嫌いなどの感情を作り出します

 

今回は海馬について考えてみます。

◎海馬の発達の遅れは“記憶と学習の問題を引き起こす”ので
ここの問題は『新しいことを学習したりそれを活用したりすることが苦手』
となります。

何度やってもなかなか身に付かない時間がかかるという事につながります。

 

学習といっても勉強の事ではなく、まず身につけていきたい
知覚 や 認知 を通じて 知識 技術 運動 などを
獲得したり、活用したりする過程に欠かせない脳の働きを指します。

この海馬へペアトレでどのように関わるのか、と考えた時
やはり思いつくのは『親子タイム』です。

ほめて、スキンシップが取れて、さまざまな経験ができる、
そんな場所はぜひ親子で見つけていきましょう!

砂遊びをしたり、滑り台やブランコ、シーソーなどの体験も知覚を刺激します。

家の中にある物も、使い方や危険を学ぶことが出来ます。

縄跳びや自転車練習、キャッチボールなども空間認知や技能獲得につながってきます。

自宅の中でもボードゲームやテレビゲームで対戦することで、
勝ち負けや相手との関わり方、声のかけ方なども学べます。

しかし、これらを経験・体験することは
海馬に記憶としてすぐに溜まっていくわけではありません。

海馬は脳の『関所』と言われており、
さまざまな脳番地とネットワークを組んで脳の処理ルートの中継地点になっています。
この海馬(関所)を通るたびそのルートは強固になって定着していきます。
それが、繰り返し学ぶということになります。

ところがこの海馬、知覚された情報のすべてが通過できるわけではなく、
好き嫌いがあるのです。

覚えられる情報=得意分野
覚えられない情報=苦手分野
*繰り返し学習することが苦手克服につながっていきます。

 

そこで、ペアトレで学んだ
『肯定的注目』を用いて
『ほめる言葉』を沢山与えていきましょう。

 

 

参考・引用文献:発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング
加藤俊徳著

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
TEL:0745-58-2099  FAX:0745-49-0482

脳をトレーニングしよう!~ペアトレを活かして~ 第1回 頭は使えば使うほどよくなる?

頭、ここでは脳の働きを考えていきます。

難しい表現は避けていこうと思いますが

崩しきれていない時は、すみません・・・

 

生まれたての赤ちゃんはとても未熟な、未完成な脳の状態です。

その脳に対し、

世の中をしっかり生きていくための脳に育てていく

大切な役割が親である母親、父親になります。

 

しかし早くから様々な刺激を与えてしまっては

上手くいくものも、伸びるものも、思うようにいかないものです。

 

子どもの脳が育つために欠かせないのが

『親の言葉』です。

 

皆さんも幼い頃、親に言われた言葉が今でも頭に残っていませんか?

その言葉が支えになっていませんか?

 

親の言葉、声掛けの仕方は

ペアトレで学んだ方法に繋がってきます。

 

子どもの脳の 『伸びる力』 を引き出すために

押さえておきたいポイントと合わせて言葉、声かけを考えていきましょう。

 

 

ポイント1

幼稚園から小学校の間に、脳の基礎力(土台)を作る

この時期は様々な事・物に興味・関心を持ちます

子どもの疑問に対し親は一緒に考え、一緒に答えを探すとよいでしょう。

親と一緒に行動することは

ペアトレで言う 『親子タイム』 にもつながってきます。

親子タイムで穏やかな状態を作り、学んだことを脳に刻む、

これが大事と考えます。

答えは言葉だけでなく、

図鑑で探したり、実物を見つけたり、そういった行動も脳の土台作りとなり

自ら解決方法を学ぶということにつながります。

 

 

ポイント2

 考え行動する力(脳の前側)よりも、まず見聞きする力や理解する力(脳の後ろ側)を育てる

子どもは良い行動(ほめられる)と悪い行動(しかられる)の区別がつきません

そこで様々な場面での子どもの行動に対し、

“なぜほめられたのか” “なぜしかられたのか”

そのことが理解できるような、具体性を持った声掛けをペアトレで学びました。

場にあった行動が取れた時は

「○○ちゃん、静かに待つことが出来たね、えらいね」など。

場に合わない行動が見られた時は、クールダウンの方法も取りながら

「○○ちゃん、約束したのに大きな声で周りの人をびっくりさせてたよ」など。

 

 

ポイント3

  言葉の教育より先に、自ら体験しながら試行錯誤する力を養う

子どもは、頭で考えて行動することは難しいので、

思いっきり身体を使って、身体で学んでいくことがとても大切です

自然中で、成功することも、失敗することも、たくさんあると思います。

その経験から 『なぜ?』 を引き出し、答えを探し出す

そのことが試行錯誤やひらめきを育てます。

 

一人で探すのも良いですが、親子で共通の話題を通じて話し合い、

お友達同士で答えを見つけていくこともいいでしょう。

 

ペアトレで紹介した 『親子タイム』

ここで活かしてみませんか?

 

そして、『人間力』を身に付けていく、その役割は親の担うことですね。

 

 

参考・引用文献:発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング

加藤俊徳著

 

株式会社UTケアシステム 酒井

ペアトレをいかしてみよう!!

《思春期を乗り切るには⁇》

 

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

 

 

今回は、脳に関することを学ぶ前に思春期に関して考えていこうと思います。

発達障害のあるお子さんも、そうでないお子さんもおとずれる思春期。

その時期の 心の変化や対応 を考えたいと思います。

 

 

今まで紹介してきたペアトレの方法で

お子さんとの関係が少しずつ円滑になって来たでしょうか?

 

 

お互いの関係性が落ち着いてくると 子どもは自然に

親に甘え 親を頼るようになると思います。

 

 

親はその子どもの甘えを上手くくみ取って 満たす方法が ペアトレで

身に付いたと思います。

 

 

そのような関係が続く中、

子どもの大人への反抗心は順調に発達してくる場合も。

 

 

反抗しても甘えたい!

でも見た目も大きく成長してきて甘えることに抵抗がある!

でも親には頼りたい・・・

 

 

そんな子どもの心に気付かず

叱ってしまう日々に戻る・・・

 

 

そんな時こそ 今まで学んできたことを思い出しましょう!!

 

 

思春期の 何とも言えないもやもやは 子どもを不安にさせます。

不安を追い払ってもらいたくて 口実を作って 親の近くに寄ることで

幼児的な甘えを満たします。

しかし、年齢に合わせたプライドを保つために

親なんかいらない! うっとうしい!

といった態度をとります。

 

 

そういった微妙な心の葛藤に寄り添い、ほめる

そのことが、親も子もお互いに良い距離感を保って関わっていけるのではないでしょうか。

 

 

幼い子どもに対するペアトレと違って

分析する行動も難しくなると思います。

 

 

しかし一歩引いて子どもの様子を観察し、

気になる行動を観察し続け、分析することで、

子どもの心に歩み寄れるのではないかと思います。

そして1つずつ、解決策も見つかってくると思います。

 

 

子どもは褒められることで

「自分は親に受け入れられている」

と感じます。

 

 

見守ってくれる親や、自分の良い行動を認めてくれる大人がいる、と分かってくると

親が目の前にいなくても

葛藤に立ち向かい、少々の困難にぶつかっても頑張ろうとします

 

 

頑張っている自分を褒めてくれる

↓   ↓   ↓

「自分は存在する価値ある人間なんだ」

「自分は存在を認められているんだ」

と自信を持ち

自分自身の行動を どんどん高める方向に持っていこうとします

 

 

この経験が 思春期には とても大切と思います。

 

 

そしてこの 『自尊心の形成』 こそが

自己を高め

周囲への安心感が持てる

そのことに結びつくと思います。

 

 

年齢も上がってくると

学習面でも注意することが多くなり

ついつい周りの子どもと比べてしまう機会も増えていくと思います

 

 

しかし、発達障害のある子どもは

周りと比べて 時間を要します

 

 

そのことを忘れず

子どもの行動をじっくり観察し、 見守り

子どもの持つ力、 能力を信じてあげてください

 

 

思春期こそ

より良い親子関係の形成が大事となってきます。

 

 

つらい時期ですが

見守り、乗り切っていきましょう!!

 

 

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
TEL:0745-58-2099  FAX:0745-49-0482

ペアトレが知りたい!!

第8回 《協力を引き出す方法》

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

 

今回は、子どもの協力を引き出すための4つの方法を紹介したいと思います。

これらは、お手伝いや課題をしてほしいと思う時に、子どもが協力するよう励まし、

親子の対立を少なくするテクニックになります。

 

 

1.効果的な命令

 

質問形で命令しない

→上手く伝わりません

一度に多くの命令をしない

→混乱してしまいます

子どもに必ずこちらに注目させる

→注意力が大切です

子どもに命令を復唱させる

→聞くだけより、声に出した方が理解度が高まります

制限時間を設ける

→ダラダラした行動を行わないために

 

 

2.選択させること

 

選択とは、2つ以上の可能性のあるやり方を提案することです。

 

例)子どもが寝るためにパジャマに着替えて欲しい。

「ピンクのパジャマと、しましまのパジャマとどっちにするの?」

*意図していること・・・「パジャマに着替える時間だよ」

子どもが選び、それを行った時は、ほめます

 

 

もしも・・・

子どもが選択することに抵抗したら

 

☆彡選択するように繰り返す

 

☆彡子どもに、パパが代わりに選ぶよ、と伝える

 

☆彡子どもが、実行可能な第3の選択肢を提案したら、それを受け入れる

⇒自己決定につながっていきます‼

 

 

3.予告

 

予告は、もうすぐ今していることをやめて、

他の事をしなければならないことを

子どもに知らせるための、声明のようなものです

 

例)「あと3回滑ったらおうちに帰らなければならないよ」

「5分たったら、歯磨きに行こうね」

 

子どもの遊びをやめさせる必要がある時間の

5分、10分、15分前に予告をしましょう

(5歳以下の子どもには「あと3回よ」と回数で言う)

タイムタイマーやキッチンタイマーの使用も有効です

 

今親が言ったことを繰り返すよう、子どもに言いましょう。

→きちんと聞いて、理解できているのか、自分の言葉で言ってもらうことで

理解度が確認できます

 

時間がきたら、その行動を命じてやり遂げさせましょう。

  子どもが従ったらほめます!

約束、決めた事は守ってもらいます

 

 

 

4.したら/してよいという取引

 

行動あるいは課題をする代わりに特典を与えるという合意です。

子どもがこの取引をしない時の結末は、

引き替えの特典を失うことです。

 

特典:特別な機会や品物で、

子どもが好きでしかも親も喜んで与えられるもの

すぐに手に入るようにしておく

 

 

例1) 子どもの要望に応える

子「パパ、自転車に乗ってもいい?」

父「もちろんいいよ、出しっ放しのパズルを片づけたら、自転車に乗ってもいいよ」

 

例2) 親が切り出す

母「お部屋をきれいにしたら、お友達に来てもらってもいいわよ」

 

 

感情を交えず、冷静に穏やかに取引を行う。

 

わき道にそれたり、ぐずぐずしていてもそれは無視し、

 

子どもが課題に取りかかったら、誉めなければなりません

 

子どもと対等に関わる事が大切です‼

 

 

今まで学んできた内容が、

少しづつ実践的な形になってきたと思います。

 

なかなかイメージが付かず、悩むことも多いと思いますが、

次回は『子どもの行動に対する制限を設けること』について

お話しできればと思います。

 

 

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
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ペアトレが知りたい!!

第7回 《クールダウンの活用》

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

 

今回は、困った行動に対するクールダウンについてお話ししたいと思います。

 

そもそも、クールダウンって??

 

子どもにとって強化子となっているものを取り、冷静になる時間を確保する

(望ましくない行動を維持している強化子を取り除く) ことです。

 

そのためには

親がその場から立ち去る

子どもが落ち着く空間に一人で過ごしてもらう

 

 

では、クールダウンはどのような手続きで行えばよいのでしょうか??

 

①子どもの困った行動を1つか2つ選択する

②子どもにその行動を行ったらクールダウンすることを事前に知らせる

③困った行動が起きたら、分かりやすい言葉で警告する

感情を含まず、きっぱり、あっさりと!

④指示に従わなかった場合は正面ではっきりクールダウンを告げる

⑤それでも従わない場合は、子どもの手を持ちクールダウンを行う場所に連れて行く

⑥クールダウン中

☆子どもの言うことに取り合ってはいけない(すべて無視)

⑦一定期間後、クールダウンの場所から連れ戻す(タイムイン)

☆クールダウンは終わりであることを単調に告げる

⑧指示に従ったら

必ずほめる

 

クールダウンに使う部屋や場所は??

①危険なものがなく、暴れても安全である

②子どもにとって刺激がない

③もとの部屋から一定の距離があり、外部の音が聞こえにくい

④暗い所や怖がる場所ではなく、子どもが落ち着ける場所

☆落ち着くものを一緒に持たせても構わない(愛着のあるタオルやぬいぐるみなど)

 

 

家の中である程度子どもの困った行動をコントロールできるようになってから

公共の場でのクールダウンも始めてみましょう。

 

公共の場(目的地)ではまず、

◆クールダウンに使えそうな場所をあらかじめ探しておきましょう

例)階段の人の少ない所、トイレ、店の端など

◆目的地でのルールを事前に確認し、

そのルールが守れている間は、頻繁にほめましょう

◆ルールが守れなかった、かんしゃくを起こした時などは

騒ぎ立てる前にクールダウの場所に連れて行きましょう

◆もし適当な場所がない場合は、車や建物の外などを利用しましょう

 

 

親と子が心を決めて実行できるよう

 

☆彡 クールダウンが終わったときに、説教はしない!

☆彡 クールダウンを拒否されても動揺しない!

→選択肢を準備しておく

☆彡 クールダウンは子どもの困った行動を一時的に増やすため、慎重に使う!

☆彡 使うと決めたら最後まで!

 

は忘れずに☝

 

 

次回は、子どもの協力を引き出す方法についてお話ししたいと思います。

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
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ペアトレが知りたい!!

第6回 《困った行動を減らすには?》

 

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

 

今回は、皆さんがいつも目について悩んでいる

子どもの困った行動についてお話ししたいと思います。

 

 

《困った行動とはどういた行動なのでしょう??》

・周囲に迷惑をかける行動?

・言う事聞かない行動?

・好き勝手にふるまう行動?

考えていくときりがないと思います。

 

しかし沢山ある中でも

「これは改善できそうかな?」

「これはちょっと厄介かな?」

などと、程度の違いはいつも関わっている親なら個別が付きやすいと思います。

 

そんな困った行動に対しては

『注意を取り去る』

すなわち『無視』することで

してほしくない行動を減らしていきます。

 

 

 

自発的行動を増加させる刺激として強化子(注意・関心)は人間にとって強力です!!

では実際に無視する時のチェックポイントはどういうものでしょうか??

 

・顔をそむける ・話題を変える

・繰り返して言う(ブロークンレコードテクニック)

・他の事に集中する ・視線を合わせない

・今後は行動に目も耳も向けず、行動に注目しないことを宣言する

 

注意点  

無視すると、その行動が減り始める前に、短期間は困った行動が増え、行動が強くなると言う事を覚悟して開始しなければなりません。

 

 

無視ばかり続けていても効果は表れないので

必ずほめることと組み合わせて用いましょう!

 

①してほしくない行動を選ぶ=無視

②してほしい行動を選ぶ=ほめる

③標的となる行動が起きるたびにそれを無視する

④標的行動に代わって、してほしい行動が現れた時は必ずそれをほめる

 

例えば)

 

 

《その他のテクニック》として

 

子ども同士の力を利用して協力を促す方法もあります

その際、子どもや協力している子どもの行動はほめるが、

互いに比較したり

誰か一人の子を非難してはいけない

目的は子どもたちの協力を誘うことで、

子どもをけなすことではありません。

 

なかなか難しいテクニックとは思いますが

決めたら一貫した対応で心がけ、

叱責や体罰はなるべく使わないよう、

無視とほめることを行ってみてください。

 

次回はクールダウンについてお話していこうと思います。

 

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
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ペアトレが知りたい!!

第5回 《トークンシステムとは?》

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

 

前回は、望ましい行動を増やすための肯定的な注目についてお話をしましたが、

今回はそれに付け加える『トークンシステム』というものについてお話ししたいと思います。

 

 

~トークンシステムとは~

肯定的な注目だけでは、従順さを引き出せない場合に使用する、

頑張るための手段-方法です。

 

4~8歳は、ポーカーチップシステム

9歳以上はポイント制

 

が良いと思いますが、できれば2か月以上継続して取り組むことが必要となります。

 

たとえて言うなら、スーパーのポイントカードや

夏休みのラジオ体操カード などがあげられます。

 

 

では、トークンシステムの手順はどうなっているのでしょう??

 

 

1)子どもとの契約

 

☆子どもの意欲を引く出すことが大事なので、システムについてきちんと説明します。

ゲーム感覚で楽しく行えるもの

☆後で行き違いにならないよう、正確に決めごとをします

☆チップ(コイン、シール)がもらえるのは、約束をやり終えた時だけであることを

はじめにはっきり伝えます。

 

 

2)目標とする行動の決定

 

☆子どもができやすい行動や、あと少しでできそうな行動を、子どもといっしょに考え、最終的には親が決めます

☆日常生活で身に付けて欲しい、身の回りのこと、家の用事、宿題、対人関係における振る舞いなどの行動を具体的に考え、決めます

難易度は高く設定せず、先ずはできるけれども時々さぼってしまうことからはじめます。

 

例えば・・・

朝ごはんを食べる前(〇時〇分まで)に一人で着替えを終える

寝る前のはみがきは洗面所で行う

兄弟で遊ぶときに手を上げずに我慢ができる など

 

 

3)ごほうびは シール? コイン? ポイント?

年齢を参考に、子どもといっしょに考えてみてください。

 

 

4)価値を決める

 

☆行動に対して、あげるシールやチップ、ポイントの数を決めます

☆いくつ貯まったら特典がもらえるか決めます。

☆特典は『短期的特典』『中期的特典』『長期的特典』と、期間も一緒に考えてみてください。

 

 

5)貯め方は?

 

☆シールであれば、を作成し、子どもも親も見える場所に貼ります。

☆コインやポーカーチップであれば、銀行を決めます。

☆ポイントであれば、記録帳を作っても良いでしょう。

*注)*

その際、あげるもの以外は、子どもの手が届かない、見えない場所に

 保管しておく必要があります!

 

 

ここまでの手順をより効果的にするには・・・

 

☆表を作る時、絵や雑誌の切り抜きを活用する

☆用事をする場所に、表を貼っておく

☆特典の絵や写真を、必要なチップの数、ポイント数とともに、見える場所に貼る

☆親にとっても新しい習慣なので、子どもを頻繁にチェックしにいけるように、キッチンタイマーや手がかりを壁に貼っておく

 

と良いと思います。

 

 

そして重要なポイント!!

 

  • 子どもに対し、行いが悪いので特典はすべて取り上げ、これからはポイントで獲得しなくてはいけない、と言うように説明しない
  • 行いが悪い罰として、チップやポイントを引かない
  • 最初は、チップやポイントをあげることを惜しまない
  • 用事が終わる前に、チップやポイントを与えない
  • チップやポイントは、すぐに与える
  • 何に対して、チップやポイントを与えているのか、はっきり言う
  • チップやポイントを与える時、ほめることを忘れない

 

とあります。

 

 

最初に親と子供で決めた目標とする行動でのごほうびなので、目についた嫌な行動と混ぜたり、意外な良い行動にごほうびを与えるのでは、せっかくの決まり事も無駄になってしまいます。

 

ここでも首尾一貫の態度が求められます。

 

反面、こういった楽しみを親子で持ちながら、

子どもの行動を、望ましいものに変化させていく、

これこそがペアトレを通じて実感できることではないでしょうか。

 

 

 

次回は、一番の悩みでもあると思います。

『困った行動を減らすには』

というテーマでお話しできればと思います。

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
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TEL:0745-58-2099  FAX:0745-49-0482

ペアトレが知りたい!!

第4回 《肯定的注目とは?》

こんにちは。作業療法士の酒井です。

前回は、ほめるため、子どもの行動を観察して記録することをお話ししましたが、今回はその行動を望ましい行動にして増やしていくことのポイントをお話ししたいと思います。

 

「望ましい行動が増えて欲しい」
誰もが思い、さまざまな工夫で取り組んでいると思います。

 

そこに、子どもの行動を肯定的に注目してみることも付け加えてみませんか?

 

~肯定的な注目と否定的な注目って?~

 

たとえば、お母さんが「おもちゃを片づけなさい」と子どもに刺激を入れたとします。
その刺激が入った子どもは “片づける”という行動を起こします。
その結果、お母さんは子どもをほめます。

ほめられると子どもは嬉しいので、同じ行動をまたします。

これが繰り返されることで、その行動は強化され、望ましい行動につながります。

反対に、(否定的な注目として)目につきやすい、悪い行動ばかり注目し、叱責していると
場に合わない、不適切な行動の対応が習慣化してしまいます。

しかし、時にはこの否定的な注目も、ないよりはましな場合もあります。

たとえば、お母さんとお父さんが話をしているところに、割って入りこみ、自分の話ばかりしてしまう、という行動が見られたとします。

親は子どもを叱ります。

この叱った行動が、子どもは、
「邪魔をしてはいけないのかな」 と感じ取れるまで、邪魔な行動を繰り返してしまうかもしれません。

また、スーパーに買い物に行ったとします。
買い物に行く前にお菓子は買わないと約束をしていたとします。
しかし子どもはお菓子売り場で「買って!」と駄々をこね始めます。
親は子どもを叱りますが、この否定的な行動も、親が叱る事で子どもは
「約束は守らないといけないな」「我慢しないといけないな」「我慢したらほめられるかな」と感じ取れるまで、この行動は繰り返されるかもしれません。

叱ってしまう、否定的な注目の行動ではありますが、
何が良くて、何が悪いのか、学ぶには必要な注目ではないでしょうか。

否定的な行動が我慢できた時は、すかさずほめましょう。
ほめられることで子どもは、適した行動や考えを感じ、学ぶと思います。

肯定的注目のポイントは

☆その場ですぐ
☆子どもが注目したことを認識してからほめる
☆具体的な行動を言語化してほめる
☆笑顔でほめる
☆行動を開始した時にほめる・ねぎらう・感謝する

と考え、ポイントを押さえたうえでどのようにほめるか考えてみると

✤子どもがやらなかったことでなく、
できたことに目を向けて、
少しでも成功したことに気づいてほめる

ことが良いと考えます。

 

また、ほめる言葉は
まず☆行いをほめます
☆ほめるタイミングも気を付けます
☆ほめる時は子どもと視線を合わせます
☆ほめる言葉は、短く、明瞭で、肯定的な言葉で
☆効果的にほめるためには、皮肉を避けましょう

 

ここまでほめることを考えていくと、
普段から子どもと向き合っている、子どもと良い付き合い方ができている、
という事が大切なポイントとなってくると思います。

しかし、良い面もあれば、悪い面も出てきます。

*上手くやれたと感じるために、他の子を犠牲にしてはいけない。

*「いい子」という言い方は、全体を評価する言い方なので、具体的な行動だけをいいましょう。

*兄弟姉妹と比較することは、競争心を強めてしまい、敵意を抱かせてしまいます。

こういった悪いほめ方もあるという事も今後の参考になれば、と思います。

ペアトレでは、ほめることがいかに大切か、少しでも理解してもらえたら嬉しいです。

次回は、望ましい行動を増やすためのトークンシステムについてお話しできればと思います。

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
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ペアトレが知りたい!!

第3回 《子どもの行動に注目してみよう!》

 

こんにちは。作業療法士の酒井です。

今回のテーマのキーワードは、『行動の観察と記録』です。

 

行動をわざわざ観察して記録するという、とても面倒なことは、なぜ必要なのか、そう思う方もいると思います。

 

子どもの行動は、毎日見ていると嫌な面ばかり目について同じようにイライラして小言になっていませんか?

 

子どものある行動に注目して観察すると、客観的に見えることもあると思います。

客観的に見えたことを正確に、具体的に、量と程度が特定可能な表現にできるか、そこが行動観察のポイントと思います。

 

そのポイントを押さえることは、他の人に子どもの行動を伝えることに繋がってきます。

 

また、客観的にかつ具体的に行動を言い表せることは、好ましい行動に注目してほめることの大切さの気づきとなり、それが子どもにはプラス(意欲的になる・いい子になる・社会性を身に付ける・我慢強くなる)として反映されてくると思います。

 

 

望ましい表現とは

 

5W1H【いつ、どこで、だれが、なにを、どうして、どのように】

時間の長さ、回数、割合(比率)、程度

どんな状況で/行動が起こる前、起こった後

 

と考えられます。

 

 

次は、観察したことを目標行動としてより具体的に観察し、記録するポイントを考えていきたいと思います。

 

 

(1)身に付けさせたい行動とは?

・回数を増やしたい行動  

・拡張したい行動  

・開発が望まれる行動

 

~ポイント~

行動を細かいステップに分ける

(子どもはどの段階までできるのか、どこから先ができないのかを観察する。

どの程度の援助や課題の工夫があればできるのかを観察する。) 

どのくらいの時間でできるのか、観察・記録する。

どのくらいの割合でできるのか、観察・記録する。

 

 

(2)困った行動とは?

・回数を減らしたい行動

・完全に無くしたい行動

・適切な場面に限りたい行動

 

~ポイント~

どんなとき起こるのか、を観察・記録する。

行動の頻度、持続時間、程度、を観察・記録する。

行動の後、どんなことが起こっているのか、を観察・記録する。

 

 

子どもの行動を観察し、こういった分け方をすると

 

子どもの進歩が客観的にわかり、他の人に知らせることができる

(子どものできることを知り、できない一歩先を目指すことができる)

 

子どもの進歩が順調で確実か、そうでないかがわかる

(少しの進歩も見逃さずに、記録として残すことができる)

 

今とっている方法が良いのか、良くないのかがわかる

 

というメリットにつながってきます。

 

 

客観的に子どもの行動が観察できるという事は、今まで見えていなかった子どもの

良いところ、悪いところが具体的に観え、困った行動を他の人に伝えることができます。

 

そうすることで、対応策を相談することもでき、子どもの達成感にもつながってくると思います。

 

細かく行動が観えると、ほめるところも増え、親子の信頼関係(深い愛情)も強まっていくのではないか、親も子もストレスが減っていくのではないか、と思います

 

ちょっと分かりにくいと思われた方は、いつでもご相談ください。

 

 

 

次回は、望ましい行動をふやすための肯定的注目について、例を挙げながら考えていきたいと思います。

 

 

 

 

リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
〒636-0061 奈良県河合町大字山坊463-1
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