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2018.10.11

読み書き障害「ディスレクシア」

大型台風がいくつも発生し、日本に上陸した影響で運動会などの行事に影響が出てしまいましたね。
お家に被害などはありませんでしたか?
 
 
久しぶりのブログ担当となり、何か良いネタはないかと考えていたのですが、今年度からUTキッズ河合で始めた学習支援にちなんで、主に読み書き障害に関わることにについて書かせて頂こうと思います。
 
 
読み書き障害といっても様々な定義があるのですが、今回はその中でも発達性読み書き障害「ディスレクシア」について触れたいと思います。
「ディスレクシアは神経学的な原因による特異的な学習障害である。
その特徴は、正確かつ、あるいは流暢に単語を認識することの困難さ、つづりの稚拙さ、単語を音声に変換する(デコーディング)の弱さにある。
こうした困難さは、主に他の認知能力や学校での効果的指導からは予測しえない言語の音韻的な側面に関する弱さが原因である。
二次的に読解の問題を引き起こしたり、読みの経験が少なくなったりすることで、語彙や予備知識の発達を阻害することが起こりうる」(IDA、2002)と定義されています。
 
 
定義って固い表現でわかりにくいと思っている方がほとんどだと思います。
わかりやすくざっくり表現すると、
「話したり聞いたりすることはできるのに、文字を読んだり書いたりすることができないこと」と言えます。
 
その原因としては様々なことが考えられるのですが、最も重要な「読み」という側面から考えたいと思います。
 
日本語の「読み」はさまざまな行為を意味します。
ディスレクシアの問題を考えるために、「読み」を2つのレベルで考えます。
第一のレベルは、文字・単語を音に換えるレベルの「読み」です。
 
 
学び始めの子どもについて、「文字の読み書きができる」とか「ひらがなの読み書きを覚えた」というのは、このレベルのことです。
第二のレベルは、読んだものを理解するレベル、読解です。
第一のレベルができないと、読解はもちろんできませんが、第一のレベルができても、読解ができるとは限りません。
 
読解には、単語の意味、文法力、段落と段落の関係性の理解、全体を覚えていること等々、さまざまな能力が必要とされます。
「単語を音声に変換する(デコーディングの)」ということは、先の第一のレベルの読みのこと、すなわち、文字・単語を音に換えることをいいます。
ディスレクシアの人は、文字や単語を見て、それが表す音がわからない、あるいは、音を思い出すのに時間がかかるのです。
この文字と音との対応に関してですが、この両者の間には何の関係性もありません。
例えば、地図記号や標識は、それが表すものと表されるものには、見ただけで何を表すのかすぐわかる関係があります。
しかし、文字と音との間にはこのようなわかりやすい関係はまったくありません。
子どもたちは、理屈抜きで、文字と音の対応を丸覚えしなくてはなりません。
ディスレクシアの子どもたちは、こういう丸覚えが苦手なことが多いのです。
 
 
また、ややこしくなったので、例を挙げさせてもらうと、知っている方も多いと思いますが、海外の有名な俳優の「トム・クルーズ」もディスレクシアを公表しています。
作品の中の彼を見ていても読み書きができないとは想像できないと思いますが、映画の台本に書いてある文字を読むことができないため、音声で台本の内容を聞いて覚えるという方法を用いているようです。
 
 
かなり長い文章になってしまいましたが、今回は読み書きの障害「ディスレクシア」の主な原因である「読みの困難さの理由」について書かせていただきました。
今後も私がブログの担当の時は、随時紹介していきたいと思います。
また次回にご期待ください。
 
 
 
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