発達障害のあるお子様のストレスサインと対処法
こんにちは!
盲導犬と共に日々仕事をしている、作業療法士の辰己貴之です。
あっという間に2024年度も終わり、来月からは新しい年度が始まりますね。
新年度といえば、進級・進学で環境がガラリと変わる時期。新しい教室、新しい先生、新しい友達…。ワクワクする反面、不安を感じることも多いですよね。
特に 発達障害のあるお子様にとっては、環境の変化が大きなストレスになることがあります。
「見通しを立てるのが苦手」「感覚過敏で刺激に敏感」といった特性を持つお子様は、新しい環境になじむのに時間がかかることが少なくありません。
お子様が「学校がつらい」「環境になじめない」と言葉で伝えられればいいのですが、ストレスを抱えていても うまく言葉にできない ことがよくあります。
そこで今回は、発達障害の有無に関わらず、お子様が発する「ストレスサイン」と親御さんができるサポートについてお話しします!
① 体に現れるサイン
・寝つき・寝起きが悪くなる
・食欲がなくなる、または食べすぎる
・下痢・便秘・吐き気が増える
など
②行動に現れるサイン
・表情が乏しくなる、元気がない
・急に口数が減る、または逆に怒りっぽくなる
・家ではリラックスできていたのに、落ち着きがなくなる
など
ストレスのサインは人によって異なりますが、「何かいつもと違うかな?」「ちょっと様子がおかしいかな?」という体調や行動の変化に気がついたら、些細な事でもお子様の様子を注意深く観察してみましょう!
ストレスサインに気づいたら?親御さんができること
① お子様の気持ちに寄り添う(共感しながら話を聞く)
「なんで話してくれないの?」と焦るのではなく、「話したくなったら、話してね」という空気を作ること!
✅ポイント
・ 一緒に買い物や散歩、食事をしながら、自然な形で会話する
・「学校どうだった?」ではなく、「今日は楽しいことあった?」などポジティブな聞き方をする
・「そうだったんだね」と共感し、無理にアドバイスしない
② 生活リズムを整える
生活リズムが整うと、気持ちが安定しやすくなります!
朝食は一日のエネルギー源となるため、必ず摂るようにしましょう。
また、睡眠不足になるとイライラや不安感が増し、さらなるストレスを引き起こす可能性があります。
☆発達障害のあるお子様は、集中しすぎたり、こだわりが強かったりするため、寝不足になりやすい傾向があります。
✅ポイント
・栄養バランスの取れた食事を提供し、1日3回の食事を規則正しく摂る
・朝のルーティン(同じ順番で支度するなど)を作り、安心感を持たせる
・できるだけ決まった時間に寝る習慣をつける
③ スキンシップをとる
スキンシップは、ストレス解消にとても効果的!
親との触れ合いは、子供に安心感を与え、ストレスを軽減させます。
触れ合うことで「愛情ホルモン(オキシトシン)」が分泌され、心が落ち着きます。
✅ポイント
・「よく頑張ったね!」と頭をポンポンと軽く触れる
・声をかけるときに、肩や背中を優しくポンとたたく
・寝る前に「ぎゅっ」とハグする
新年度の始まりは親子共に新しい環境や挑戦に向けて期待と不安が入り混じる日々です。
親御さんにとっては、毎日の生活を支えながら子供たちの新しい環境への適応をサポートするため、さらに多忙でストレスの多い時期になります。
疲れた時は無理をせず、少しでもリラックスできる時間を持ち、心と体の健康を大切にしてください。親御さんが元気でいることが、子供たちにとってなによりも大きな支えだと思います。
新年度に向けて少しでも心の負担が軽くなり、笑顔で新しいスタートを切れるよう願っています。😊
管理本部 作業療法士 辰己貴之