発達障害のお子様が抱えるコミュニケーションについて
🌅新年あけましておめでとうございます🎍🐍
盲導犬と共に日々働いております、作業療法士の辰己貴之と申します🐾
昨年は当ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございました🙇♂️
本年も皆様にとって少しでもお役に立てる情報を発信してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!
さて、本日は「発達障害のお子様が抱えるコミュニケーション」についてお話しします。
発達障害を持つお子様に見られるコミュニケーションの困りごととして、次のようなものがあります。
・言葉を理解したり、自分の意思を伝えたりするのが難しい
・他人との関り方や感情の理解が難しい
・ 他人との関わり方や社会的なルールを理解するのが難しい
など。
こうした課題に対して効果的な方法の一つが、SST(ソーシャルスキルトレーニング)です。
英語や略語になるとなんだか難しいイメージになりますが、ひとつずつ見ていくとわかりやすいです。
〇ソーシャル=社会
〇スキル=能力
〇トレーニング=訓練
つまり、社会生活の中での人と人が関わるために必要な技能(スキル)を身につける訓練のことです。
学校などの集団の中で人と関わっていく場面では「これはしないほうがいい」などの暗黙のルールがありますが、発達障害のお子様は暗黙のルールを理解することが難しいことがあります。
このようなことから、その場にふさわしくない行動や発言をしてしまい、誤解を受けてしまうといった困難を抱えてしまいがちです。
SSTでは、社会生活を円滑に行うことが出来るようなコミュニケーション能力などの対人関係を築くためのスキルを向上させることを目的としています。
具体的にはどういったことかと言うと、下記のようなものがあります。
- TPOに合わせた挨拶・会話
- 自分の感情を適切に表現する
- 他者の感情を理解する
- コミュニケーション能力全般
SSTは専門家の指導のもとで行われることが多く、医療機関や福祉施設、就労支援の場や学校、職場などさまざまな場所で行われています。
特別な指導を受ける以外にもご家庭で実践できるSSTもあります。
コミュニケーションを円滑に行うためには語彙力を増やすことも大切です。しりとりやなぞなぞで遊びながら語彙力を増やしていきましょう。
また、最近はSSTの教材もたくさん販売されています。
描かれている絵を見てその場にいる人の気持ちを想像し、それについて思うことを言葉に出して表現する訓練ができる「絵カード」というものがあります。
ご興味のある方は調べてみてください。
親子の関わりを深め、ご家庭でも出来る事を楽しみながら取り入れてみましょう!
障害の有無や年齢に関わらず、他人とのコミュニケーションが難しいと感じている人は多いと思います。
コミュニケーションと聞くとつい「言葉(言語)」で伝えることを思いがちですが、言葉だけでなく言葉では伝えきれない感情や思いを伝えるために「非言語コミュニケーション」という方法があります。
次回はこの「言語・非言語コミュニケーション」についてお話をさせていただきます。
次回もお楽しみに!
管理本部 作業療法士 辰己貴之