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2023.04.24

「テレビと食事」

こんにちは。言語聴覚士の吉田です。日中、暖かい日差しが差し込むようになり過ごしやすい季節となりましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。4月は新しい学校生活や社会生活がスタートし、新しい番組がテレビで放送されるなど、楽しいことが多い季節ですね。今日はテレビを鑑賞する際の姿勢と飲み込みの関係について、お話ししたいと思います。

先日、ご利用者様から飲食時にムセが増えているとのことでしたので、食事の際の姿勢を見させて頂きました。テレビを見ながら飲食されているとのことでしたが、テレビの位置を見ると、やや高い所にありました。

テレビの位置が上の方にあると、目線と顎が斜め上を向くため、口の中と気管が直線上に近くなります。これによって飲食物が気管の中に入り込んでしまい、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。

テレビを見ながら飲食する際の姿勢には以下のいずれかの注意が必要です。

①テレビの位置を低くする

②飲食する際にはテレビをつけない

③飲み込む時には下を見て飲み込む

先述のご利用者様の場合は➂の下を見て飲み込むようにされると、ムセもほとんどなくなり誤嚥のリスクが減少しました。このように少しの心がけによって、大きな病気を防止することができます。

私たちもテレビを見ながら飲食をすることがあるかもしれませんので、自分自身の飲食の姿勢を振り返り、誤嚥のリスクを減らすためにできる対策を考えることが大切です。

健康な食事を楽しむために、テレビの位置や飲み込む際の姿勢には注意を払いましょう。

 

UT訪問看護ステーション 言語聴覚士 吉田宏樹