「600度の法則」
皆さんこんにちは、訪問看護ステーション 作業療法士の山本です。
徐々に気温が上がり、春が近づいてきていますね。
今回は、訪問リハビリをさせてもらっている利用者様のお話をしたいと思います。
訓練として、屋外歩行を行っていた際に見た桜の木がきっかけです。
その利用者様は、奥様と一緒に散歩が出来るようになることを目標に日々取り組んでいます。訪問リハビリではその目標を達成できるように屋外歩行訓練を実施しています。
屋外歩行訓練の休憩場所である公園に桜の木があり、桜の蕾が少しずつ大きくなってきているのを見つけました。2人で桜の蕾を見ながら話していると、利用者様から「600度の法則って知ってる?」とお話がありました。
僕は600度の法則について知らなかったので、詳しくお聞きすると「2月1日からの最高気温を足していって、600度を超えた時に桜が開花するんやで」と教えてくださりました。
その日家に帰ってから、これまでの実際の桜の開花日と600度の法則の予測を調べてみると
2018年は開花日宣言は3/24で、600度の法則では、超えたのは3/24でぴったり!
2019年は開花日宣言は3/29で、600度の法則では、超えた日は3/21で少し早めの予測。
2020年は、開花日宣言は3/26で、600度の法則では、超えた日は3/19でこれも少し早めの予測でした。
2021年は、このブログを書いている時点で482.3度で、明日以降の気温予報をみていると10日以内には開花する予定となっていました。
次の訪問の際に、比較してみた内容をお伝えし、「今年は10日以内には開花する予定ですよ」と話すと
「今年は一緒に見れないかもしれないけれど、来年は妻と一緒に見に行きたいな」と来年に向けての目標を話してくださりました。
訓練中の休憩時間で出た話しでしたが、利用者様の思いを聞く機会ができてよかったと思いました。また、桜の開花など具体的な目標を持って訓練に取り組んでいくことで利用者様のモチベーションにつながると思います。
桜以外にも季節を感じることや楽しみに向けて訓練を行い、達成できることは本人の生活を豊かにする支援であると感じています。
目標を一緒に考え、達成するときの喜びも共有できる素敵な支援になればと考えています。
また、この機会を通じて、リハビリの目標について再確認でき、より前向きに訓練に取り組む姿がみれたので、この目的を達成するべく支援を継続していきたいと思います。