『オリンピックでリハビリ』
こんにちは。言語聴覚士の吉田です。ますます厳しい寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
去年の夏の東京オリンピックから半年も経たないうちに、ついに冬季北京オリンピックが始まりましたが、皆さんには注目する選手や種目などがありますか?昨年のオリンピックでは、白熱した応援が発声練習となったご利用者様がおられました。声が出せない状態から一言、二言と発声ができるようになり、私自身、二重の感動を覚えることができました。
今回の北京オリンピックも、ご利用者様は楽しみにしておられるようです。前回よりも更に話せるようになり、日常会話ができるようになってきたので、オリンピックの応援の仕方も変わってきたようです。
今回は、海外の選手や種目の名前を声に出すことで、発音の練習になると話されています。調べてみると「なるほど」と思いました。夏季オリンピックの『柔道』や『体操』に比べ、冬季の種目は『スケートショートトラック混合リレー』や『スノーボードスロープスタイル』などです。
また、北京オリンピックのマスコットの名前は「ビン・ドゥンドゥン」と「シュエ・ロンロン」という名前だそうです。オリンピックの記事を声に出して読んでいるだけでも発音の練習になりそうですね。
このように、普段の何気ない会話や、発音しにくい言葉をあえて、はっきり発音することが、舌の細やかなトレーニングになっています。
例えば『か行』の発音などは、舌の後方の運動になりますが、舌の後方部分が動きにくくなると、発音が不明瞭になること以外にも、水分を飲む時にも、むせやすくなります。
また、新聞や雑誌の記事を声に出して読んでみたり、テレビの画面に出る文字を声に出して読むことも言葉や嚥下のリハビリになります。
冬季北京オリンピックで選手の名前を呼びながら応援をしてみると、閉会式の頃には練習の成果が出ているかもしれませんね。
ユーティ訪問看護ステーション 言語聴覚士 吉田宏樹