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2021.05.20

『外出支援を行いました』

 

日々訪問にて機能及び生活改善に向けたリハビリテーションを実施してきた利用者様と仕事再開に向けて、話し合いをしていく中で、仕事で使う花を買いに行くという課題が出てきました。

訪問看護ステーションの支援では時間の制約や自宅周囲でのリハビリとの決まりがあり、実施が困難でした。

そこで、時間的余裕を持って支援ができる「NPO法人UTシップ」を利用し、仕事で使用していたお花を買いに外出してみませんか?という話になりました。

 

そして、吹く風が心地良い 5月8日土曜日

『道の駅 大和路へぐり』に

利用者様と一緒に買い物を目的に外出をしてきました。

 

道の駅は、元々お花の先生をされていた時に、レッスンで使用する花を購入するために利用されていました。

 

今回の外出の機会では、

・杖をついて人混みが歩けるか?

・階段や石畳、スロープ等は歩けるか?

・商品を持って歩けるか?

などを今後必要になる能力について確認をしながら、一緒に経験してきました。

 

この方は、足を怪我されてから一度も行けなかった道に駅への買い物を

とても楽しみにしていました。

 

当日、ご自宅まで車で迎えに行き、目的地へ出発!

車中でのおしゃべりも楽しみました。

 

そうこうしているうちに道の駅に到着!

車の乗降もスイスイ。杖を持って歩き出しました。

 

「階段で行ってみるわ」と積極的に上がり始めました。

1段1段、しっかり踏みしめて無事成功‼

 

そのまま店内へ向かいます。

店内の狭い通路も問題なく歩くことが出来ました。

とても楽しそうに商品を見ては何を買おうか悩んでいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな姿に私自身、利用者様の元気な姿を取り戻せた気がして、とても嬉しい気持ちでいっぱいでした。

 

支払いでは、最新式のレジに苦戦しましたが、買い物を無事終えることができました。最新式のレジなどは経験しないとわからないものであり、一緒に経験できたことで次は安心して買い物ができると思います。

車まで戻る際はスロープを歩くことに挑戦しました。

    

膝がカクッと折れもなく、ふらつかず、安全に歩くことができました。

 

その後、車で近所のお店に移動し、昼食をとりました。

そのお店の前は石畳の道でしたが、足のつま先が引っかかってこけないよう、ゆっくり進むことができました。

このお店は、利用者様が以前から気になって行きたいと考えていたようで、予約はしていませんでしたが「とりあえず行ってみようか」と向かいました。

下調べもなく、いきなり向かうことは普段外出をしていれば、よくあることですが、

今回はそんな臨機応変な機会も体験しました。

 

時間はあっという間に過ぎ、

無事、御自宅へ戻ることができました。

 

「とても楽しかった!」と満面の笑顔が見られたことは

この日を計画してよかった‼と心から思いました。

 

予想していた下肢への負担もなく、

痛みも認めなかったことは今回の外出支援の成功を感じました。

 

また、社会参加、外出に向けた普段からのリハビリの効果を実感できる機会となりました。

怪我や病気を経験されると運動機能の低下や痛み、疲労などの影響もあり、外出ができなくなりますが、一緒に屋外歩行訓練などを通して徐々に自信をつけていったことが外出支援の成功につながったと思います。

 

この日購入したお花はすぐに生けて楽しまれました。

今回の外出支援ではいろんな場所の移動が安全に行けることが確認でき、以前から利用していた道の駅に行ける自信につながったと思います。今後お花の先生としてのレッスンの再開の際のイメージもついたのではと考えます。

また、実際の場面を経験することで以前はなかったもの(最新式のレジ)を経験でき、安心した社会参加につながると再認識できました。普段のリハビリにおいても今回の経験で足りなかった部分を補う訓練ができると考えています。

 

この外出がきっかけになり一日でも早く仕事が再開できるよう願い支援していきたいです。

 

また、コロナ禍のためお友達と外出する機会は滅多にないと思いますが、お友達との外出再開のきっかけにもなったと思います。

 

なお、今回利用した『NPO法人シップ』に関しては、

弊社ホームページ(https://utcaresystem.com)に紹介がありますので

ご興味のある方はぜひ、覗いてみてください。

 

作業療法士 酒井留美