ペアトレが知りたい!!
第8回 《協力を引き出す方法》
こんにちは。作業療法士の酒井です。
今回は、子どもの協力を引き出すための4つの方法を紹介したいと思います。
これらは、お手伝いや課題をしてほしいと思う時に、子どもが協力するよう励まし、
親子の対立を少なくするテクニックになります。
1.効果的な命令
①質問形で命令しない
→上手く伝わりません
②一度に多くの命令をしない
→混乱してしまいます
③子どもに必ずこちらに注目させる
→注意力が大切です
④子どもに命令を復唱させる
→聞くだけより、声に出した方が理解度が高まります
⑤制限時間を設ける
→ダラダラした行動を行わないために
2.選択させること
選択とは、2つ以上の可能性のあるやり方を提案することです。
例)子どもが寝るためにパジャマに着替えて欲しい。
「ピンクのパジャマと、しましまのパジャマとどっちにするの?」
*意図していること・・・「パジャマに着替える時間だよ」
☆子どもが選び、それを行った時は、ほめます。
もしも・・・
子どもが選択することに抵抗したら
☆彡選択するように繰り返す
☆彡子どもに、パパが代わりに選ぶよ、と伝える
☆彡子どもが、実行可能な第3の選択肢を提案したら、それを受け入れる
⇒自己決定につながっていきます‼
3.予告
予告は、もうすぐ今していることをやめて、
他の事をしなければならないことを
子どもに知らせるための、声明のようなものです。
例)「あと3回滑ったらおうちに帰らなければならないよ」
「5分たったら、歯磨きに行こうね」
☆子どもの遊びをやめさせる必要がある時間の
5分、10分、15分前に予告をしましょう。
(5歳以下の子どもには「あと3回よ」と回数で言う)
→タイムタイマーやキッチンタイマーの使用も有効です
☆今親が言ったことを繰り返すよう、子どもに言いましょう。
→きちんと聞いて、理解できているのか、自分の言葉で言ってもらうことで
理解度が確認できます
☆時間がきたら、その行動を命じてやり遂げさせましょう。
子どもが従ったらほめます!
→約束、決めた事は守ってもらいます
4.したら/してよいという取引
行動あるいは課題をする代わりに特典を与えるという合意です。
子どもがこの取引をしない時の結末は、
引き替えの特典を失うことです。
☆特典:特別な機会や品物で、
子どもが好きでしかも親も喜んで与えられるもの
すぐに手に入るようにしておく
例1) 子どもの要望に応える
子「パパ、自転車に乗ってもいい?」
父「もちろんいいよ、出しっ放しのパズルを片づけたら、自転車に乗ってもいいよ」
例2) 親が切り出す
母「お部屋をきれいにしたら、お友達に来てもらってもいいわよ」
注)感情を交えず、冷静に穏やかに取引を行う。
わき道にそれたり、ぐずぐずしていてもそれは無視し、
子どもが課題に取りかかったら、誉めなければなりません。
⇒子どもと対等に関わる事が大切です‼
今まで学んできた内容が、
少しづつ実践的な形になってきたと思います。
なかなかイメージが付かず、悩むことも多いと思いますが、
次回は『子どもの行動に対する制限を設けること』について
お話しできればと思います。
リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美
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