リハビリ発達支援ルームUTキッズ三田 聴覚の過敏について
お子様が、「ざわざわした所で耳を塞いでしまう」「掃除機の音を怖がる」などといった経験はありませんか。
視覚は目を閉じる事である程度軽減できますが、聴覚は本人の意識とはおかまいなしに、四方八方から聞こえてくる為困り感に繋がりやすくなります。
聴覚性の場合は音が聞こえすぎて、「音が痛い」「耐えられない」等の状態になり困り感に繋がります。(※個々によります)
・機械音が嫌だ
・運動会のピストルが嫌い
・子供たちの叫び声が苦手
・強い風の音が怖い
など子供によって不快な音が異なります。
運動会のピストルを旗に変えるなど、環境設定で変える事ができる時は安心できる環境の変更が望ましいと思います。
イヤーマフや耳栓、ノイズキャンセリングなど物理的に音を減らす道具の使用も有効だと思います。
また苦手な音を録音して、音量を自己選択で操作して小さい音から少しずつ大きくしていき安心できる音へと変えていくなど、無理の無い方法で安心へ変えていくのも一つの方法です。
このような感覚の問題は、本人以外には理解がむずかしく、ついつい「がまんしなさい」と言ってしまいがちです。そのような誤解を防ぐ為にもまずは周囲の方の理解が必要となってきます。
また聴覚に防衛反応が出る事があります。大きい音でなくても、夜中に目が覚めた時に急に「コトッ」なんて音がしたら大人でもドキっとして、心臓がドキドキしたり、怖くて冷や汗が出たりします。
これが聴覚防衛反応の出ている状態です。この状態だと、寝るどころではなく、ちょっとした風の音や、部屋の中で聞こえる全ての音が恐ろしい音に感じてしまいます。
苦手な音で防衛反応が出ている時は、お母さんの後ろに隠れたりと不快な音を避ける行動が見られる事があります。不安や緊張感が背景にあるので「安心感」を与える事で音の不快感を軽減する事が可能です。
環境の調整、音を減らす道具の使用など個々に合った方法で、安心して過ごせるよう周囲の理解が大切になってきます。より多くの人にこの感覚の知識が広がって欲しいと願います。
リハビリ発達支援ルームUTキッズ三田 保育士 宮本