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2019.07.04

子どもがかかりやすい3大夏風邪に注意!

みなさん、こんにちは。
遅めの梅雨に入り、蒸し暑い毎日が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
夏の日差しでシミが増えてしまぬよう今年から手入れを始める手遅れ残念なアラサー看護師の齋藤です。(´▽`)
 
 
夏休み目前!海に山にお祭りなどイベントに。
楽しみが多く、やることも盛りだくさんなこの季節ですから計画を立て始めているご家族も多いのでは。
けれど、せっかくの旅行やイベントを前に風邪をひいてしまった・・・なんて経験はありませんか?
実はこの齋藤、旅行中に子どもが熱を出した!なんてことを数回経験しております。(;・∀・)
夏休みを満喫するためにも体調は万全にしておきたいですよね。
 
 
そこで、子どもたちを中心に毎年流行する3大夏風邪について、原因や症状から家でできる予防法までご紹介しようと思います。
 
3大夏風邪
 

 
 
冬の風邪の主な原因が乾燥や寒さに強いウィルスなのに対し、夏風邪は高温多湿の環境を好み、夏に活発化するウィルスによって発症します。
これらのウィルスが引き起こす感染症には、症状によってさまざまな病名がつけられています。
 
 
1.手足口病
 
名前の通り、口の中や手足に水ぶくれのような発疹が出るのが特徴で、4歳くらいまでの乳幼児を中心に流行します。
手足や口だけでなく、お尻やお腹、膝回り、顔などに発疹があらわれる子もいます。
口の中の発疹は、潰れて口内炎になることがあります。
また、腹痛と下痢に加え、発熱や鼻水などの風邪に似た症状を伴うこともあります。
発熱は38℃程度の熱が数日続くこともありますが、高熱になることはありません。
この病気を引き起こすウィルスの型が複数あるため、ひと夏に2回発症することもあります。
 
 
2.ヘルパンギーナ
 
5歳以下の子どもが感染することが多いと言われています。
突然の39℃以上の高熱に続いて喉や口の中に水ぶくれのような発疹ができ、数日経つと水疱がつぶれて潰瘍になり、痛みを伴います。
高熱を加え、食べられない、飲めない、不機嫌になると言ったことから熱性けいれんや、脱水症に注意が必要な感染症です。
 
 
3.プール熱
 
かつて、プールの水を介して感染が流行したことからこう呼ばれていましたが、最近の施設はしっかりした水質管理がされているため、プール水を介した感染はほぼみられません。
プール以外の場所でも感染します。正式名称は「咽頭結膜熱」といいます。
症状は39~40度の高熱と咽頭炎(喉の痛みと腫れ)、結膜炎(眼の充血、目やに、涙目、まぶしいなどの症状)が特徴で、腹痛や下痢を伴うこともあります。
幼児期から学童期の子どもに多く発症します。
 
 
感染経路は3つ!
① 飛沫感染:くしゃみや咳。
② 接触感染:水泡の内容物の接触やタオル、おもちゃの共有。
③ 経口感染:感染後は2~4週間にわたり便中にウィルスが排出されます。おむつ交換で便に触れる、唾液のついたおもちゃなどを触って舐める。
 
 
~今日からできる夏風邪予防法~
夏風邪を予防するためには、免疫力を低下させないことが重要です。
適度な水分補給と十分な睡眠をとり、規則正しい生活を送ることはもちろんですが、日常生活に中でもちょっと意識するだけで予防に繋がるポイントがあります。
 
 
①こまめな手洗い・うがい
皆さんご存じ基本中の予防法ですね。
外出後、食事の前、トイレの後、おむつ替えの後、鼻水をかんだ後などには、必ず手を洗うようにしましょう。
 
 
②室内温度は26~28℃を目安に
クーラーのきいた室内と屋外の温度差が大きくなりやすいこの時期は体力を消耗しやすく、うまく体温調整ができなくなって体調を崩すお子さんが増えてきます。
大人も然りです。
ポイントは室温と外気温の差をなるべく小さくすること。
暑いからといってエアコンの設定温度を下げすぎないように調整しましょう。
 
 
③共有物に注意
貸し借りにより接触・経口感染の可能性がありますので、おもちゃ・タオル・コップ・食器は共有しないようにするといいでしょう。
 
 
~乳幼児は普段と違う様子があったら受診を~
体の不調を言葉で伝えられない乳幼児の場合、不機嫌になる・いつもよりよだれが多く、食べる量が少ない・飲まないなど、普段と違った様子がみられるときは受診をお勧めします。
とくに口内に水疱ができる「手足口病」や「ヘルパンギーナ」は、痛みで唾液を飲み込むのも辛くなり、よだれが増えたり、飲み物が飲めなくなったりします。
 
 
~夏風邪にかかった時の注意点~
熱があっても本人に活気があれば、さっと体を流すくらいのシャワー浴はOK。
おむつをしている子は特にこの時期蒸れやすいので、シャワーで流してあげるとさっぱりします。
ただし、長時間の入浴は避けましょう。
体力を消耗しないように早めに切り上げましょう。
シャワー浴も心配な方は熱いタオルで体を拭くのもいいですね。
 
 
~深刻な合併症を引き起こす可能性も~
3大夏風邪はいずれもウィルスが原因のため、抗生剤は効きません。
熱や痛みに対して解熱鎮静剤のカロナールがよく処方されます。
服用後は熱もさがり痛みも軽快しますので、そのときに食べやすい食事(うどんやゼリー、アイスなど)と水分を十分摂らせてあげるようにしましょう。
基本的には数日の自然経過で熱がさがり、症状は落ち着いてきます。
ただし、まれに深刻な合併症を引き起こすことがあります。
「手足口病」や「ヘルパンギーナ」の原因であるエンテロウィルスは、髄膜炎や脳炎などの中枢神経系の合併症を起こすことがあり、アデノウィルスは「咽頭結膜炎熱」の他にも、気管支炎や肺炎などの呼吸器疾患、腸炎、出血性膀胱炎などさまざまな症状の原因となることがあります。
また、ほかの感染症との混合感染の可能性もあります。
発熱が長く続くとき、ぐったり感が強いとき、頭痛や嘔吐がみられるときなどは、1度病院受診していたとしても、再度病院を受診し診察を受けましょう。
 
 
暑さによる睡眠不足や食欲低下、クーラーによる室内外の温度差などで、ただでさえ体調を崩しやすいこの季節。
規則正しい生活習慣に気を付けて体にとって快適な環境を整えましょう。
こどもにかかりやすい3大夏風邪ですが、大人も感染します。大人も十分気をつけましょう。
 
 
暑~い夏!けれど楽しい夏。
家族みんなで元気に乗り切って、心に残る思いでをたくさんつくりましょう!(*´▽`*)
 
 
 
 
ユーティー訪問看護ステーション
看護師 齋藤
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