榛原東小学校で盲導犬の授業を行いました
こんにちは。盲導犬ユーザーで作業療法士の辰巳貴之です。
2025年11月14日(金)、宇陀市立榛原東小学校の放課後の時間に、盲導犬についての授業をさせていただきました。
参加してくれたのは、4〜6年生の28名の児童さんたち。元気いっぱいの笑顔に迎えられ、こちらがたくさんの元気をいただきました。
榛原駅の改札まで、担当の山岡先生がお迎えに来てくださり、初めて訪れる駅でしたが安心して向かうことができました。
今回の授業の会場であるクラブ室は体育館2階にあり、普段より高い段差にパートナーが少しためらう場面もありましたが、「大丈夫!いけるよ☺」と声をかけると落ち着いて誘導してくれ、信頼関係を再確認できる瞬間となり、胸がじんわりしました。
校内放送で集合がかかると、児童さんたちが次々に来室し、あちらこちらから「かわいい!」という声が上がり、思わず「よかったなぁ!」と声をかけると、まんざらでもない様子。
「ラブラドールかな?」「ゴールデン?」という声もあり、「ラブラドールとゴールデンのミックスです!」と説明すると、「へぇーー!」と素直な反応を返してくれて、こちらまで嬉しくなりました。
授業が始まると、賑やかだった教室が一気に静まり、興味を持って真剣に話を聞こうとしてくれる様子が伝わり、とても嬉しかったです。
パートナーの紹介に際し「名前はお伝えできません」とお話ししたところ、「じゃあ“パートナーくん”でいいんじゃない?」と、なんとも素敵なあだ名をつけてくれる児童さんがいました。また、「盲導犬の仕事は“じっと待つこと”です」と説明している最中にパートナーがふと立ち上がる場面があり、「今ちょっとサボっていますね」と伝えると、教室中が笑いに包まれました。
さらに、座る指示を出す際、つい癖でパートナーの名前を呼んでしまい、「今のは深く追求しないでね」と笑ってごまかすと、「聞こえなかった〜」と優しい返しをしてくれる児童さんもおり、その柔軟さと温かさに胸が温かくなりました。
盲導犬は、ユーザー以外が名前を呼ぶと業務に集中できなくなるため名前をお伝えできませんが、私のうっかりしたミスを笑いに変えてくれた児童たちの優しさと柔軟さに、深く感謝しています。
最後の質問タイムでは「料理はどうやってするんですか?」という質問が。その質問に、こちらが用意していた動画を流すことができ、実際の様子を見てもらうことができました🙌
授業が終わり、駅まで送っていただいた車内で山岡先生から「盲導犬について知らなかったことを知ることができました。実際に盲導犬ユーザーから体験した話を聞けてありがたかったです」とお言葉をいただきました。山岡先生の児童さんたちに盲導犬のことを知ってもらいたかった、という気持ちが伝わり、協力できたことがとても嬉しく、「こちらこそ、ありがとうございます!」と感謝の言葉をお伝えさせていただきました。
駅のホームではパートナーに「今日も1日お疲れさま。遅くなったね、お腹すいたやろ?いつもありがとう」と声をかけ、一緒に帰路につきました。
今回、授業のご依頼くださり、事前打ち合わせから当日の送迎、授業中のサポートまで丁寧に対応してくださった山岡先生、参加してくださった児童の皆さん、素敵な時間をありがとうございました。心より感謝いたします
そしていつも支えてくれるチームのメンバーにも心から感謝です。


管理本部 作業療法士 辰己貴之