皆さんに恩返ししたい!
こんにちは。作業療法士の辰己貴之です。
現在UTケアシステムの管理本部で働かせてもらっております。
以前、私は大阪市にある訪問看護ステーションで、訪問リハに従事しておりました。
健康で病気知らず、無遅刻無欠勤!
まさに健康そのもので、妻と子供2人を養うべく仕事に励んでおりました。
その時は、当たり前の日が当たり前に続くと思っていました。
ところが、2016年にクリプトコッカス性髄膜炎という病気で入院することとなってしまいました。
クリプトコッカスとは真菌であり、それによる感染症は治療が非常に困難な病気です。
病状は日に日に悪化し、感染から約3ヶ月後には、とうとう命の危機に直面しました。
私が生死をさまよう中、医師、看護師を中心とした医療従事者の皆さまには懸命に治療を行っていただきました。また、妻と母などの家族、友人は献身的にサポートを行ってくれました。
そのおかげで生命の危機を脱することができ、約1年半後には、退院することができました。
ただ残念なことに視覚障害、左半身の麻痺と感覚の障害(特に指に強い)、左側に注意が向きにくい障害が残ってしまいました。
退院できたことは喜ばしいことなのですが、退院直後は1人でトイレに行くことも困難で、支えてくれている妻に対しては、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。できる限り負担をかけないようにと、自身でも努力しました。
訪問リハ、家族、友人など多くの方のサポートのおかげで、退院から約2年半経過した頃、自宅内での生活をほぼ自立してできるようになるまで回復しました。
日常生活を自立して行えるようになったことで、「ここまでサポートしてくれた家族のために働きたい」という願望が強くなり、就労移行支援事業所を利用することを決めました。
まず、就労支援を利用させていただく中でICTデバイスの使い方を学習しました。次に、盲導犬を連れて、公共交通機関で目的地まで移動することができるよう練習を行いました。この2つを習得したことで、私の可能性は大きく広がったと思います。
そして、実際に大きなチャンスがやってきました。講師という仕事を経験させていただくことになりました。実際に仕事をする事は、入院してから久方ぶりのことだったので、働くことができることのありがたさを改めて知る良い機会となりました!
そんな講師としての仕事ですが、非常にやりがいはあるものの、よほどの人気がない限り、残念ながらそれだけで生計を立てることはできません。
そこで、並行して自分に合った仕事を探しました。
そんな折、就労移行支援の皆様のご尽力、人と人とのつながり、これまでの努力と経験を認めていただき、UTケアシステムに雇用してもらうことになりました!
現在は、管理本部に所属させていただき、社内報の記事の作成やメンタルヘルスケアの業務のお手伝いなどをさせていただいております。
これらは前職の訪問リハでは経験できなかった仕事で、毎日が新鮮で楽しい日々を送っています。
現在は「仕事は依頼してくださった方に満足していただく事!」ということで、スピード感を持って仕事を行うことを梵字徹底しています。
ありがたいことに職場の皆様からは、いろいろな合理的配慮をいただいております。私の障害を理解するだけでなく、どういう仕事なら任せることができるのか?を仕事を進める中で、常に探っていただいております。
また、盲導犬と働く環境を共に考えていただいたり、待機場所と排泄場所を常に見守っていただいたり、問題が起きればその状況に応じて最善の対応を行ってもらっています。
これは、障害者枠での雇用であるからではなく、UTケアシステムのモットーである「その人がその人らしく暮らせるために」や、信条にある「環境への支援」が浸透しているからではないかと感じています!
このような素晴らしい環境、考え方のある組織で働くことができていることに感謝しております!
私も、一緒に働かせてもらっているUTケアシステムの皆さんに恩返しができるよう、その都度目標をアップデートさせて達成し、精一杯励んでいきます!
管理本部 作業療法士 辰己貴之