脳をトレーニングしよう! ~ペアトレを活かして~
第8回 耳を使えば言葉の知識の習得につながる
こんにちは。
前回は、運動と感覚と目 についてお話ししましたが、
今回は 『耳』 です。
聴覚系脳エリアは
耳で聞いて情報を処理するエリアで
・言葉以外の音に注意を向けて分析するエリア
・声や言葉を分析するエリア
に分けられます。
◎言葉の理解 発話を担当するエリア
(強いネットワーク)
⇓
言語能力が高い
◎聴覚系脳エリア 記憶系の脳エリア
(強いネットワーク)
⇓
聞いた話が定着
知識のスムーズな習得
●発達の旬
・生後1~2か月ごろから活発
・海馬(記憶を司る場所)と近い場所に聴覚系の脳エリアはある
・女児のほうが聴覚系の脳エリアの育ちが比較的良い
・男児は低年齢のうちは聴覚系が苦手
言葉も女児に比べると遅れることが多い
●発達障害による影響
低年齢での会話による
・言葉の習得が進みにくい
・言葉の指示に従って行動しにくい
言葉の指示 (学校の授業や家庭の指示)
⇓ (聴覚系が苦手)
学校の成績が伸び悩む
⇓ (聴覚系を迂回)
視覚系を使って読む力がつく
⇓
学習が進みやすくなる
★聴覚系や視覚系の脳エリア
脳に情報を入れるための 『入口』
★入り口を通り 理解系の脳エリアで処理
『わかる』 ことを支援
⇑
得意な成熟している入り口を
より太い通路にする
★聴覚系が発達している場合
聞くことに対する集中力がある
音楽が好き
発話の抑揚が適度に豊か
★聴覚系が未熟な場合
聞く場面で不注意が目立つ
聴覚過敏
声が大きすぎる、小さすぎる
不注意な性格になりやすい傾向
耳で聞くことは
より高い注意力も求められます。
目の情報と
耳の情報をうまく処理できると
学校の授業も
家での過ごし方にも
変化が見られます。
ぜひここでも ぺアトレの『環境を整える』
を参考に
子どもの行動に注目してみましょう。
そして得意な部分を
伸ばしていきましょう!
参考・引用文献:発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング
加藤俊徳著
リハビリ発達支援ルームUTキッズ河合
酒井 留美