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2021.10.21

訪問リハビリでの食事指導

こんにちは、訪問看護ステーションの作業療法士 中田です。

 

おやつとジュースを控えてプチダイエット中です。というのも、訪問でのリハビリを初めて約10年になりますが、以前と比べて10kgくらい増えたからです。移動は車が多く、運動機会が少なくなっていることが原因です。。。

 

今回はダイエットとは反対の話をしたいと思います。

 

 

訪問リハビリの目的の一つとして筋力をつけることや持久力を改善させることがあります。そのことで、生活動作の安定や利用者さんがしたいことを実現するための支援をしています。

 

筋力をつける運動を続けていても、なかなか変化がない方がいます。その方の大半が痩せています。痩せていると筋肉になるものがなく、運動の効果が出ないだけでなく、逆に筋力が低下することもあります。

そのため、体重を増やすために食事指導をすることがあります。

 

具体的には

  • バランスの良い食事
  • 食形態の変更
  • 間食(おやつ、栄養調整食品)の活用
  • 食べる順番

 

介護予防の知識として、「栄養、運動」がキーワードに上がることが多くなっており、食事の重要性がよくいわれるように思います。

 

ただし、自宅で過ごしている利用者さんは病院と違い何を食べているか等の状況がわからず、栄養が不足しているかバランスが悪くなっていても、対策がなされていない傾向にあります。

 

私の支援している利用者さんの食事を確認みると

朝食:マーガリンを塗った食パン1枚とブラックコーヒー

昼食:日中一人のためほとんど食べない

夕食:奥さんがが準備される食事

 

となっています。食欲が低下していることもあり、昼食がなくてもお腹が減らないと話されていました。

1日の摂取カロリーを考えると1000kcal程度となっていました。

 

ちなみに、70代以上の男性の推定エネルギー必要量は1850〜2200kcalですので、この方は半分程度しか取れていないことになります。

この状態では筋力訓練をしても筋肉がつくことは難しいです。

 

そのため、食事指導を訪問支援の中で実施しています。

 

まずは、3食とってもらうこと!

調理等が難しい場合は昼食用におにぎりや比較的カロリーの高いパンを用意してもらうなどして、3食をとってもらうようにします。

また、朝食はできればご飯のほうがいいと指導しています。朝食は特に重要です!

 

中にはすぐお腹いっぱいになり、1回の食事量が少ない方もいます。その場合は食事との間におにぎりなど軽く食べれるものを挟み、1日5食となるように工夫することもあります。

 

 

食パンを食べる時にも、マーガリンと、ジャムを使うことやブラックコーヒーをカフェオレのように牛乳と砂糖を使うことでカロリーアップを図ります。

 

他にもチーズやナッツ類、ドライフルーツを気づいたときに口に入れるようにするなどちょっとずつでも栄養改善することができればと思います。

 

間食もしてもらうように伝えることが多いです。

どうしても3食の食事では1回に食べる量に限界があり、十分に栄養摂取ができないケースがありますので、その場合は、おやつを有効活用してもらいます。

 

プリンやカステラなど卵が原材料のおやつですとタンパク質(筋肉のもとになる栄養素)が取れるため、良いと思います。

 

 

また、お茶を飲むときに時々牛乳にすることも有効です。低脂肪乳ではなく、全脂肪乳であることもチェックが必要です。

調理の面では炒めものを揚げ物等に変えることで油による摂取カロリーを上げることも可能です。白ごはんに鰹節やしらすなどを混ぜる(ちょい足し)も重要で一緒に指導することが多いです。

 

他にも食事場面を楽しくするために家族と食事をすることや外食することなども必要だと思います。

外食をするといつも以上に食べることができたという利用者さんの声も多く聞かれますので大切なことと思います。

 

これまで書いた他にもいろいろと対策は可能で、それぞれの家庭にあった指導を行っています。

うどんを毎日食べるようにしている方には、たまかまぼこを入れてタンパク質量を増やすことなども提案しています。

 

栄養の指導に関して書きましたが、無理に食べるのではなく、たのしくみんなで食卓を囲むことや味付けを変えること、運動をして空腹時間を作るとなども大切と考えています。

訪問リハビリでは多角的な視点を持って食事の指導等ができるため、利用者さんの目標達成のためにいろいろな支援を行っています。

 

栄養、運動の重要性を意識して、私は運動を増やしたいとおもいます。

 

 

訪問看護ステーション 中田慎吾