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2022.10.20

長年の夢!やっと訪問看護の世界に来れた私

暑かった夏の日々も過ぎ去り朝晩秋の気配を感じ、各地から紅葉・初霜の便りも届く今日この頃となりました。朝夕の気温差が大きく、体調の管理が難しい時期となっています。皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。

9月1日UT訪問看護ステーションに入職させて頂きました、看護師の霜辻悦子です。

私は20歳で看護師の免許を取得して以来、ほぼブランクなく働いてまいりましたが、今までは主に急性期の病院での経験ばかりでした。

その中でも、外科系が中心で手術室も3病院で経験しました。病棟は外科・整形外科・内科・神経内科・循環器内科・皮膚科・泌尿器科・耳鼻科など様々な病棟を経験しました。

様々な患者様と出会い、看護ケアをさせて頂きながら、信頼関係を築き自分自身もやりがいを感じながらの36年の看護師人生でした。

看護師になりたての頃は、患者様の入院期間は1~3ヶ月と長く、数か月や年単位で入院されている方もいらっしゃいました。その期間に患者様とはゆっくりと関われ、信頼関係を築く事も出来ました。しかし度重なる診療報酬改定で、急性期の入院期間は徐々に制限され、地域包括支援病棟以外は、2週間以内となっています。

そのため、患者様との関係性は希薄になり、信頼関係を築くまでに退院の時期を迎えてしまう傾向となっています。そんな中、地域連携室の室長に配置転換となり、入院患者様の退院支援に関わらせて頂く機会を得ました。

救急で運ばれた2人暮らしの姉妹の方に関わらせていただいたエピソードについてお話します。急性期の治療を終え地域包括支援病棟に転棟され、私は60日間の入院期間に退院調整に関わりました。94歳の姉は比較的元気で認知症もなく退院も可能な状態でしたが、86歳の妹は食事も摂れず、CVから持続点滴で栄養を摂っておられる状態でした。2人は常に「家に帰りたい、家に帰りたい」と強く希望されていましたが、とても在宅に帰れる状況ではありませんでした。

しかし、ケアマネージャー・役所の職員・地域連携室の看護師で話し合い、「自宅で最期を迎える事」も視野に入れて退院の調整を行ないました。自宅も訪問し在宅での生活をイメージしながら準備を整え、遂に退院の日を迎えました。その後もケアマネージャーと連絡を取り合い、近況を聞くと、自宅に戻った後徐々に、妹は食事を摂ることができ、入院中はほとんど発語もない程衰弱されていたのが、会話も出来るようになったとお聞きしました。またそれから1ヶ月程経過した頃には、姉妹でデイサービスに通われているとお聞きし、本当に奇跡的だと感じると共に自宅で過ごす事の重要性を強く思い知らされました。

この経験があってから、訪問看護を強く意識し「ご自宅で生活される利用者様を支える仕事がしたい‼」と思っていた気持ちが更に増すこととなりました。

今回、ユーティー訪問看護ステーションにご縁があって入職させて頂き、念願が叶い訪問看護に携われる事が日々私の喜びとやりがいに繋がっています。

立派な事を申し上げましたが、まだまだ1ヶ月で失敗も多く、皆さまに助けていただく事ばかりです。何卒長い目で見て頂けますと幸いに存じます。

よろしくお願いいたします。

ユーティー訪問看護ステーション 看護師  霜辻悦子