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2019.06.13

STによる訪問での嚥下訓練の一例

みなさま、こんにちは。
言語聴覚士の上野です。普段、私はしゃべりにくい方や飲み込みが難しい方のご自宅に訪問して言語や嚥下のリハビリを行なっています。
 

 
 
先日OT黒田より訪問リハビリの紹介がありましたが、今回は私から訪問での嚥下リハビリの一例をご紹介させていただきます。
 
現在、私が訪問している利用者さまで、脳のご病気で手術を何度も受けられ、誤嚥する危険性が高いため口から物を食べることを禁止されて、栄養は全て胃瘻から入れるという状態でご自宅に退院された方がいます。口から食べてはダメだと先生から言われたこの方は、それでもいつか口から食べたいと強く思われ、訪問での言語訓練をご希望されました。
 
平成26年12月から訪問が始まり、現在4年半ほどリハビリを続けておられます。最初は口腔運動と発声練習、構音訓練から訓練を始めました。飲み込む危険性をなくすため、ガーゼにくるんだ飴を舐めて唾液嚥下の練習も追加しました。
この方は非常に熱心で、毎日自主練習を一生懸命行なってくれました。そのおかげで少しずつ良くなり、開始から2年後にゼリーを5~10口程度、口から食べる練習を始めることができました。その2年後には果汁ゼリーをまるまる1個摂取できるまでになり、現在はヨーグルトやプリン、豆腐などを食べられるまでになっています。
 
昨日の訪問では、お粥さんを試しに3口食べてもらいました!
 

 
食べているところです。
 

 
やっぱり食後はデザートですよね💛
シュークリーム(の中身だけ)も食べてもらいました。
 

 
少しずつですが、口から食べられる食べ物の種類が増えてきて、とても喜んでくれてはります。こんな風に今まで食べたヨーグルトの蓋を集めておられるほどです(笑)
 

 
安全に楽しく口から食べることのお手伝いをこれからもさせていただきます。
 
 
 
ユーティー訪問看護ステーション
言語聴覚士 上野なつひ