「訪問利用者息子さんの作文」
皆様こんにちは。
コロナが猛威をふるっていますが、体調いかがでしょうか?
大変ですが、お互い感染予防頑張りましょう。
突然ですが、皆さんはALSという病気をご存知ですか?
ALSとは筋萎縮性側索硬化症の略称です。この病気はのど・舌を含む全身の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだん痩せて力が無くなっていく進行性の難病です。日本には約1万人の患者さんいると言われている比較的珍しい病気です。
私も訪問リハビリとして数名担当させてもらったことがあります。
先日、以前担当させていただいた利用者さんの息子さんの書かれた作文を奥さんから見せて頂きました。その文章には、お父さんへの想いや、お父さんを尊敬するに至った出来事、障がいを持つ人がいる生活についてなどが、力強い言葉で綴られていました。そして、尊敬するに至った出来事が、当事業所で開催した講演会であったと知りました。
UTケアシステムでは「在宅ケアを考える」会という講演会を定期的に開催しており、ご利用者様自身や、ご家族様、在宅ケアに関わる事業者様等に講演をして頂いています。
この息子さんのお父さんを私が訪問リハビリで担当していました。講演会開催の際に是非とも講演を行なってほしいと依頼したところ、快く引き受けてくださいました。
筋力低下により手足が動かせない状態であったため、視線入力(カメラで視線の動きを感知しパソコンを操作する方法)で長い時間かけて作成した原稿を、音声出力(パソコンが文章を読み上げる機能)を使った講演となりました。
その内容は素晴らしいの一言でした。堂々と講演されているお父さんを息子さんが舞台袖で見ておられたのが印象に残っています。
息子さんの文章を読みながら、講演依頼を行い、講演内容や原稿作成の相談、講演会の開催準備などと怒涛の日々を送ったことを思い出しました。また、講演会を開催し、講演して頂いたことで、ご利用者様の自己実現の場になるとともに、ご家族様のありかたにもいい影響をもたらせたことが本当に良かったと心の底から感じました。
この息子さんの文章を当事業所ホームページ内の「UTをもっと知る」→『利用者投稿』に掲載させて頂いています。本当に素敵な文章です。皆様ぜひ一度読んでみてください。
ユーティー訪問看護ステーション
言語聴覚士 上野なつひ