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2023.03.09

「1から100まで肩がつかれば」

「東大寺のお水取りが終わると春が来る」と言われているように、日中は暖かく感じられる日が増えてきました。スギ花粉の飛散量も多く、花粉症の症状で春の訪れを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で朝晩はまだ寒い日が続きそうです。そんな時に温かいお風呂はリラックスできて気持ちが良いものです。今回はお風呂について書いてみようと思います。

先月末、福岡県の老舗旅館が「法令では大浴場のお湯を週1回以上入れ替える必要があるところ、年2回しか交換を行っていなかった」というニュースが話題になりました。そこで「基準の最大約3,700倍のレジオネラ属菌が検出された」とも報じられました。あまり話題にあがることが少ない菌ですが、実はレジオネラ属菌は水中や土壌など自然界に広く存在しています。入れ替わりの少ない水や水温20-50℃で増殖する恐れがあり、お湯を交換していない大浴場は正にレジオネラ属菌が増殖しやすい状態となっています。

レジオネラ属菌に汚染された水が目に見えないほど細かな水滴(エアロゾル)になったものを吸い込むことで感染し、レジオネラ肺炎やポンティアック熱に繋がります。

レジオネラ症を予防するためには、レジオネラ属菌を増やさないようにすることが大切となります。

皆様は家のお風呂のお湯、何日に1回交換していますか?私は実家も今の家もお風呂に追い炊き機能がないので必然的に毎日お湯を交換していますが、水道代節約のため2日に1回という家庭もあるそうです。

毎日お湯を入れ替えている場合は問題ありませんが、循環ろ過したお湯をシャワーに使ったりジェットバスを使用したりするとレジオネラ症のリスクが高くなります。また、お風呂に限らず加湿器のタンク内でも、使用状況によってはレジオネラ属菌が増殖することもあります。定期的な清掃や水の交換でレジオネラ属菌の増殖を防ぐことができます。

また、お風呂の掃除と言えばピンク汚れや黒カビも気になる人が多いかと思います。

浴室は湿度が高い、適度に温かい、栄養(皮脂汚れや石鹸カスなど)がたくさんあるため、ピンク汚れやカビがとても繁殖しやすい環境となっています。ピンク汚れは軽く擦れば落ちますが、カビは根を生やすので落としにくく、できるだけ生える(増殖する)前に対処したいですね。ピンク汚れやカビ対策には湿度を下げる、洗剤を使用して汚れを落とすことが有効となっています。

私はお風呂から出て掃除をした後、翌朝までずっと換気扇をつけて湿度を下げるようにしています。また、浴室内に置くものを極力減らしています。シャンプーやボディソープなどの容器は底がヌメヌメしやすいので、詰め替え容器をそのまま吊り下げて使える商品を使用しています。花王製品は詰め替え容器の形状が特殊ですが、専用の商品「らくらくスイッチ」が販売されています。最後まで使い切れる、使い終わったらそのまま処分できる、容器を洗う必要がないので便利です。吊り下げる以外にも、浴室の壁にマグネットでくっつくディスペンサーを使用される方もいらっしゃいます。

暑い季節になるとシャワーだけで済ませるという方も多いかと思いますが、お風呂に浸かるとリラックスできる、新陳代謝がよくなる、入眠しやすくなるなどメリットがたくさんあります。お風呂の掃除が面倒!という場合には『らくハピ くるくるバブルーンお風呂まるごと(アース製薬)』『バスマジックリン エアジェット(花王)』といった、泡の力でお風呂掃除を楽にしてくれる便利商品をオススメします。特に高齢になるとお風呂掃除は大変な作業になるので新しい商品を使うのはおすすめです。

お風呂を楽しむのは日本人と古代ローマ人のみの文化、と言われています。

忙しい毎日の中で、たまにはゆっくりお風呂を楽しんでみてはいかがでしょうか?

ユーティー訪問看護ステーション 看護師 晒谷