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2025.12.26

白橿小学校で盲導犬の授業を行いました

こんにちは。盲導犬ユーザーで作業療法士の辰己貴之です。
2025年11月18日(火)橿原市立白橿小学校で4年生の皆さんに盲導犬の授業を行わせていただきました。

当日は橿原神宮前駅の西口で担当の先生と待ち合わせだったので、会社からパートナーと一緒に1人で歩いて向かいました。しばらく待っていたのですが、なかなか先生が来られる様子がなく、少し不安に思い、通りすがりの親切な方にお尋ねすると、私が待っていたのは中央口でした。
その方にお願いして駅員さんのところまで案内していただき、駅員さんに待ち合わせ場所まで案内していただくことができました。
助けてくださった方と駅員さんに心より感謝申し上げます。
こうして多くの方のやさしさに触れることができ、心が温かくなりました。

学校に到着し、授業のセッティングを行っていると、想定外の出来事が。
いつも授業の際に使用していた、iPhoneの画面の読み上げ機能が作動しませんでした。
読み上げ機能がないと、電子黒板にどのスライドが映されているかが分からないため、どの内容をお話すればいいのかが分かりません。
先生に事情を説明し、表題を読み上げていただけないかお願いしすると、快く引き受けててくださいました。ご協力いただき本当に助かりました。ありがとうございます。

いざ授業が始まると、「よろしくお願いしまぁーーす!!」と生徒さんの元気いっぱいの挨拶と、恒例の拍手の練習でも“大きな拍手”を聞かせてくれ、気持ちよく授業を開始することができました。
授業に対するリアクションも元気で、盲導犬の頭数を伝えると「少な!」と驚いた声をあげてくれたり、盲導犬のお仕事は何でしたか?と聞くと、「歩くお手伝いと、待つこと!」とすぐに答えてくれ、一生懸命に授業を聞いてくれているんだなあと思い、とてもうれしい気持ちになりました。

質疑応答の時間ではパートナーへの質問と私に対する質問をいただきました。
私には「何故サングラスをしているのですか?」という質問があり、冗談で「恰好をつけるためです!」と答えると、ドッと笑って盛り上がりました。「実際は、サングラスを掛けることでぼんやりと見えている物の輪郭が少しだけはっきり見えるからです。」とちゃんと説明させていただきました。また、パートナーに対する質問は、「ハーネスについているバックには何が入っているのですか?」と、今までになかった質問をしてくれる生徒さんがいました。パートナーのバックには水飲みの器、ビニール袋2枚、パートナーの健康手帳、そして盲導犬の証明書が入っています。特に盲導犬の証明書はとても大切なものです。これがなければ、「盲導犬です」と口頭で伝えても証明ができず、お店によっては入店を断られてしまうことがあります。バッグの中身を実際に取り出し、説明するとても良い機会となりました。私自身、当たり前だと思っていたバッグの中身にはじめて注目してくれた子どもの観察力のすごさに驚きました。

休み時間は、私とパートナーの近くに集まりいろんな話をしてくれました。子どもたちのパワフルな姿に私もパートナーもとても元気をもらうことができました!

事前の打ち合わせから、当日の送迎・サポートをしてくださった先生方、元気いっぱいの白橿小学校の生徒の皆さん、本当にありがとうございました。
今回の授業では、授業の時間を超えるほど多くの質問をいただき、ありがとうございました。盲導犬や視覚障害について考えてもらうきっかけとなっていれば、大変嬉しく思います。
このような出会いの機会を作ってくれているパートナーにも感謝です!

管理本部 作業療法士 辰己貴之