「11/28保護者勉強会報告」
先月の11月28日(火)は、UTキッズ保護者勉強会を開催し、「睡眠と遊び~子どもたちの脳とこころとからだが豊かに発達するために~」というテーマでお話をさせていただきました。
近年、文明の発達や遊び場の減少、両親の共働きなどの諸問題によって子どもたちの睡眠が十分に得られない環境になりつつあります。そのなかで、睡眠がもたらす脳と心と体の発達への影響、遊びや食事が睡眠とどう関係しているのか、睡眠をとらないとどうなってしまうのか、では睡眠の質をよくする方法とは何か、睡眠をとりやすい環境を整える方法にはどんなものがあるのかなど、養育者・療育者である私たち大人がしっかりと知っておく必要があると思い、今回の勉強会を開催させていただきました。
例えば、日中の活動が少なく部屋の中でずっと過ごしている場合、太陽の光はほとんど浴びることがありません。そうなると体内時計が狂ってしまうとともに、眠気を引き起こすホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制されず、睡眠と覚醒のリズムがずれていってしまいます。その結果不登校や引きこもりなどになってしまうケースも少なくはありません。
また、三大神経伝達物質のひとつである「セロトニン」も上手く働かないため、気分が沈みやすくなってしまったり、イライラしたり、やる気がなくなったり、集中力・注意力・判断力など脳機能の低下などが起こってしまい、学習や運動・集団生活場面などで本来持っている力を十分に発揮することができなくなってしまいます。
このように、睡眠が妨げられると、学習や運動・食事に影響が与えられてしまい、それがまた次の睡眠を妨げてしまう、恐ろしい循環を生んでしまう可能性を秘めています。
今回の講義を通して、「睡眠が大事」であることの本当の意味や、大人としての役割を知ってきただき、日々の生活の中に取り入れてもらうことで、お子さんたちの発達がより豊かになることを切に願っています。
また、茶話会では「おすすめの遊び場」をテーマに、豊富な遊具や子どもたちが安全に遊べる・お母さんたちが安心して見守れる環境である公園をそれぞれの保護者さんにお答えいただき、各グループ内で共有することができました。
このような機会を今後も重ねていき、悩み事やアドバイスをし合える保護者さん同士の輪の拡大とともに、そこで共有できたものをお子さんたちの発達の機会に繋げられたらと思っていますので、次回の保護者勉強会も是非ご参加ください。
UTキッズ田原本 上西清吉