リハビリ発達支援ルームUTキッズ三田 偏食について
お子様の偏食について悩まれている方は多いと思います。
頑張って作ったのになかなか食べてくれないと、悲しくなりますよね。
「好き嫌いをするのはワガママ」と捉えられてしまいがちですが、実は感覚の偏りからきている事も少なくありません。感覚の感じ方は、なかなか周囲の人からは理解されずつらい思いをしている場合があります。
無理強いする事で食事=辛い時間になりかねません。その事を周囲が知っているだけでも、本人のつらさが軽減されます。
今回は、感覚の偏りによって、どう食事に影響するかをまとめてみました。
- 触覚の偏り
口の中で舌ざわりや感触が苦手な事があります。
・ジャガイモのホクホク、ブロッコリーの粒々、混ざった食事(カレー等)
日本では三角食べを推進しますが、触覚に苦手がある場合は同じ食材をまとめて食べる食べ方の方が食べやすい事もあります。
対処:揚げる・細かく刻む・固める・凍らせるなど調理で食感を変えるなど
- 圧覚の偏り
皮膚を押されていると感じる感覚です。
過敏では大きな具材を飲み込む時に苦しさを感じます。低反応ではザクザク、サクサクなど口の中に刺激の強い食べ物を好み、ドロドロを嫌がることもあります。
対処:具材を小さくカットしてみる・サクサクに揚げてみるなど
- 温冷覚の偏り
温かさや冷たさを感じる感覚です。
アイス、冷凍フルーツなど過度に冷たいものが苦手、又は熱い食べ物が苦手などがあります。また、アツアツじゃないと食べられない、金属製のスプーンが苦手など見られます。
対処:食べやすい温度に冷ます・プラスチックの食器を使うなど
- 嗅覚の偏り
臭いは人の生命に直結する感覚ですので、過敏があるとより抵抗感を感じ取ります。
酸っぱい香り、臭みのある発酵食品に苦手さがあります。
対処:ハーブや香辛料を使わない・揚げたり、味付けでマイルドな香りにするなど
- 味覚の偏り
食事の好みを決める大切な要素です。酸味や苦みに拒否感を持ちやすいです。低反応の場合では、味をあまり感じにくく濃い味付けを好むようになります。
対処:刺激の少ない食材を選ぶ・材料の表面に味をつけるなど
- 視覚の偏り
見た目や色で食事を拒否してしまうことがあります。
いちごのつぶつぶが気持ち悪い、白と黄色以外の物は食べられない、食器の青色が苦手など
対処:食材を揚げて色を変える・苦手な色は刻んで食べられる食材に混ぜる・食器を変えてみるなど
対処法はあくまでの一例です。
お子様に合った方法をみつけて頂けたらと思います。
感覚の偏りによる食事への不安を減らす為にも、事前に献立を見せて、どんな食材が使われているのかをお子様に説明してあげたり、一緒に調理をしたり、食材を買い物したり、野菜を栽培したりするなど、お子様と一緒に食を楽しむ工夫があるのもいいですね。
ご家庭に合った方法で、「食事って楽しい」を伝えてあげて欲しいと思います。
リハビリ発達支援ルームUTキッズ三田 宮本