ある歌を教えてもらいました
今回は、私が訪問させて頂いている利用者様から教えていただいた歌を紹介します。
その利用者様は、歌が大好きで沢山のカセットテープを持っており、普段から聞いて楽しまれています。
ある日「ちょっとこの曲きいてみて。」といってカセットデッキで流してくれたのが【手紙~親愛なる子供たちへ~】です。
歌の内容は、親から子供に当てた手紙で、どんどん年老いて、出来ないことが増えていったり、記憶も曖昧になっていく自分を、理解して欲しいと言うものです。
私は仕事中にも関わらず、利用者様の前でボロボロと泣いてしまいました。
「私もこうなる時が来るであろう」「自分の親もいずれかはこうなるであろう」などが想像させられる歌でした。
悲しい気持ちなのか、穏やか気持ちなのかどちらともいえない色々な感情になり、涙が溢れてきました。
曲の最後の方に“私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい”と言う歌詞があるんですが自分はどんな風に付き添ってあげられるんだろ? 難しことだなぁと考えさせられました。また、“寄り添う”ではなく“付き添う”と言う言葉から感じられる距離感もいいなぁと思いました。
人それぞれ歩んできた人生も違うし、考え方も違うけど、誰かに付き添って欲しいと思う気持ちは多かれ少なかれ、誰しも持っている思いなのかなと思いました。
訪問リハビリでの利用者様と関わりの中では、その人のために何ができるのか、結果を出さないといけない、と思うことが多いのですが、その人の生活に付き添う気持ちを持つことが大事なことだと改めて思いました。
こちらから一方的に進めるのではなく、一緒に考えていくスタンスをもち、リハビリの支援を充実したものにできればいいなと考えています。
改めてこの曲を教えていただいた利用者様に感謝したいと思います。
【ママさんPTの独り言⑥】
ユーティー訪問看護ステーション 理学療法士 関本奈保美