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2019.11.27

リハビリ発達支援ルームUTキッズ 読みの力はどのように育つ③

立冬を迎え急に寒くなってきましたが、皆さん体調はどうでしょうか?
私は、来年4月に開催されるウルトラマラソンのレースに備えて早朝ランニングに力を入れた朝活を実行中です。
さて、今回は読みの力はどのように育つのかの第3弾です。
 
 
音韻意識
音韻意識とは、(1)ことばがいくつかの音の粒の連なりであること、ことばが複数の音の粒から構成されていることがわかること、(2)それらの音の粒を操作できる能力のことをいいます。少し難しいので、わかりやすく説明します。私たちが話していることばは、空気の振動として相手の耳に届きます。例えば、「やさい」「あらいぐま」ということばを聞くと、私たちは、3つの音の粒、あるいは5つの音の粒があり、「や」「さ」「い」あるいは「あ」「ら」「い」「ぐ」「ま」という異なる音が、この順序で並んでいるものとして認識できます。これが、先ほどの(1)が意味することです。
 

 
 
(2)の音の「操作」というと難しいことのように感じますが、しりとりなど、幼稚園の年中頃からの遊びとして楽しんでいたりします。しりとりは、ことばの最初と最後の音が何であるかを認識できるようになったことを表しています。年中の後半ごろから年長にかけて、「『かば』の反対ってなに?」としつこいくらいに色々な相手に聞きまわりますよね。2つの音からことばの音の粒の位置を入れ替えることができるということです。
 

 
 
「あかりちゃんとかなちゃんは、両方とも『か』があるよね」などに気づくのも同じころだと思います。
 

 
このように音韻意識は、話しことばが発達する過程で、直接的な意味とは関係ない音の粒に関する意識が自然に身につき、文字の学習の基盤になります。
今回、取り上げた音韻意識は、読み書きを獲得するために非常に重要な要因となっています。療育場面では、絵を描いてしりとりを行い、後で最初と最後の文字を書いてもらったり、フープや飛び石の上で「グリコ」をしたりする取り組みなどを行い、遊びの中で音韻意識が育まれるような取り組みをしています。
 

 
 
次回は、文字と音の変換について触れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
 
リハビリ発達支援ルームUTキッズ
福西 知史