学習障害の定義
6月に入り、梅雨が近づいてきて蒸し暑い日が続いていますが、体調はいかがですか?
私は、暑さとメタボの対策で早朝ランニングを始めました。早起きして運動をすると、その後すっきりとして意欲的になれることに気づきました。まだメタボ対策はいまいちな状況ですが、早朝ランニングお勧めです。
さて、今回のブログは学習障害をテーマにお話しさせていただきます。
診断基準と定義
学習障害とは、全般的な知能が正常範囲にあり、視覚や聴覚などの末梢感覚器の障害がなく、学習環境や本人の意欲にも問題がないにもかかわらず、「読み書き」や「計算」など特定の領域における習得困難がみられる状態を指します。
また、学習障害(LD)には、医学的な診断基準と教育的な定義があります。
医学的な基準
診断基準①世界保健機構(WHO)の国際疾病分類(ICD)
診断基準②アメリカ精神医学会(APA)の精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)
の二つの基準が一般的です。
教育的な定義
定義①文部科学省の学習障害に関する定義があり、教育の領域では汎用されています。定義②発達性ディスレクシアについて国際ディスレクシア協会の定義があります。
学習の困難に対応するには、この4つの基準の内容と特徴を理解しておくと便利です。
4つの基準の相違点
LDに関して4つの基準に共通している考え方は、明らかな感覚入力や運動の障害、学習環境や教え方、さらに知的水準が学習困難の原因ではないことです。これらの条件はLDの診断の大前提であり、医療で対応できる領域とされています。詳しい問診内容、既往歴、諸検査、さらに眼科・耳鼻科などの情報はなるべく支援者に伝える方が良いと思われます。
また、LDは、生物学的な原因により基本的な学習技能の習得と使用が阻害されるという考え方も共通しています。困難さは読字、書字、計算のような基本的な学習技能の障害に起因するとは限らず、注意集中力や学習に対する意欲の低下が原因となっていることも多いです。
基準を使うにあたって注意が必要なこと
□言語能力について
言語能力が学習に影響することは想像にかたくないですが、基本的に言語障害の診断は文部科学省の定義も含め会話に必要な水準の言語能力が保たれているかどうかを基準としています。しかし、学習には一般会話よりも高度な言語レベルが要求され、話し言葉には問題がないようにみえても、抽象的あるいは未知の概念を扱う学習や文章の内容把握には言語能力が不足することがあります。
今回は診断基準や定義についての内容のみでしたが、学習に影響を及ぼす要因についてアップしていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
PS、メタボ対策成功したときも報告します。
リハビリ発達支援ルームUTキッズ 福西知史